3 ページ4
「おーい。もふ子ー。どこにいくのー。」
まぁ、散歩?してるにはいいんだけど、まぁ飼ってもないから逃げられたら逃げられたでもしょうがないかなとか、治るまでは、世話したかったなとか思いながら散歩に挑んだが、なんか私が逆に散歩されている構図。
つまりもふ子の後を私がついて言ってるのだ。
逃げたいのかと最初は思い距離を離したとき、近寄って来てまた噛まれたので、多分ついて来いということなのだろう。頭いいな。どこに案内されるか分からないが、何か猫?の集会みたいなのに招待されるのではないかとか少し心が弾む自分がいた。
しかし、
いくらついてっても何も無いし、逆に周りは今にも私に襲いかかりそうなくらい大きな木がだんだんと増えていくではないか、正直ここがどこだかわからない。
そんなこんなで今に至る。
「あぁ、暗い、もぅほんとどこまでいけばいいの…。」
もう、もふ子、このクソもふもふ白い毛玉め、一周まわって憎らしくなってきた。ほんとどこだか分からないし、迷子?あー、もうちょっと周りに気を配ってれば帰り道を分かるのに、四方八方見知らぬ森。
このままだと、野宿?いや、いやいやいや………。でも、このままだとその可能性も無きにしもあらず…。
「きゅい?」
あーもうほんと、このもふもふのせいだ。かわいいのが憎らしい。もう何回でもいってやる。
グゥー。
おっと失礼しましたー。お腹がなってしまいましたー。せっかく、応急処置したのにこんな歩かされたのでー。という意味を込めて、もふ子をもふもふしてやった。
がぷ
「いっだぁぁぁっ!!」
満月と森と私たちしかない空間に
叫び声が響き渡った。
23人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Chiroru | 作成日時:2019年1月3日 15時