賑やかな夜 ページ15
目覚めるとそこはまだあまり見慣れない木の天井。ここはアジトの私の部屋だ。
ようやく気付いた。たしか私はあの男を倒した後気絶した。
ジョルノくんが運んでくれたんだな、お礼言わなくっちゃあな……そう思ってうつらうつらと階段を降りる。
時計を見ると、もう夕飯の時間だ。
それにしても傷が治り、血が出ていた幹部も完璧に塞がっている。ジョルノくんか、誰かが治してくれたのだろうか…
1階に着き、ドアを開けるとそこにはー
部屋は綺麗に掃除され、ダイニングテーブルには美味しそうな様々な料理、1番目に着いたのは、大きなイチゴケーキの上にはチョコレイトのプレートに不格好に描かれた“ようこそ”の文字。カーテンはカラフルな風船で彩られている。
一方、私が起きてきたことによりバツの悪そうな顔をする皆。
「A?!?!」
『 え…これって……』
それは私のための歓迎会だった。
「や、やべぇまだこっち終わってねぇよ!!」
「ナランチャ!この料理はそれじゃあないでしょう!」
「おいジョルノ!プリンつまみ食いするな!!」
「すまないな、A。まだ準備できてなくってな…もう少し待っていてくれ。本当はサプライズの予定だったんだが……」
賑やかな空間の中、申し訳なさそうにブチャラティが謝る。
『 …っ…いえ!!すっごく嬉しいですっ……!』
花が咲いたように明るい笑顔でAは言った。
先程までの疲れが嘘みたいだ。
私も料理を手伝うと言ったがアバッキオさんに絶対にやめろと釘を刺されてしまったので運ぶのを手伝った。
そしてやっと準備が終わったのは8時。皆それぞれの飲み物をグラスに注いで机を囲む。
乾杯!!!!
Aとジョルノとナランチャはジュースを、フーゴとアバッキオとブチャラティはワインを。楽しそうな声が響く。
美味しい料理を楽しんだり、トランプで賭け事をしたりとギャングとは思えない程充実した時間がゆっくりと流れていた。
今までこんなに大勢で騒いだことがなかった私。
今日は色んなことがあったけれど、いい日になって良かったな。
“A”
鈴のような声。
『 なぁに?エンジェル・スウィッチ』
エンジェル・スウィッチは優しく微笑む。
“言ったでしょう?貴方は1人では無いのです”
『 ……そうだね。』
お母さんの声が聞こえたような気がした。
「A!こっち来いよ!」
いや、違う。仲間の声だ。
はーい、そう返事をして、私は眩しいくらいに光る月を見上げた。
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しらとめ(プロフ) - 晴日空あかねさん» (レス出来てなかったので再度失礼します汗)告白だなんて…(照)嬉しさの極みです…泣 頑張りますありがとうございます! (2022年10月6日 18時) (レス) id: a1cf89d02d (このIDを非表示/違反報告)
しらとめ(プロフ) - ドリアンさん» (レス出来てなかったので再度失礼します汗)めちゃめちゃ嬉しいお言葉ありがとうございますっ!!!更新がんばります♩ (2022年10月6日 18時) (レス) id: a1cf89d02d (このIDを非表示/違反報告)
晴日空あかね(プロフ) - え!好きです!(唐突な告白)更新頑張って下さい楽しみにしてます!! (2022年9月28日 17時) (レス) id: e70225fc42 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 続きすごく楽しみです(*'▽'*) (2022年9月25日 21時) (レス) @page3 id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しらとめ | 作成日時:2022年9月24日 12時