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ut「ん。火傷気ぃつけや。」
syp「はぃ、、」
返事をしながら緩りと口元を綻ばせるショッピくん。
それにしても、彼のこの無防備な姿は男の俺からしても破壊力が凄い。
整った綺麗な顔立ちに、普段はあまり表情を表に出さないことから尚更だ。
いつもなら絶対に言わなさそうなことを言ったりする。
syp「だいせんせ。」
ut「んー? どしたん?」
コーヒーを一口飲み、呂律の回らない呼びかけに返事をする。
すると、ショッピくんは頭を突き出して撫でて、と言わんばかりにじっ、としている。
この行動に今では慣れたものだが、初めてこんな事をして来た時は、所謂ギャップ萌えで悶えていた記憶がある。
それに加えてショッピくんは何処か庇護欲を掻き立てられるのだ。
俺はコーヒーカップをソーサーに戻すと、彼の寝癖の付いた、どちらかというと柔らかい猫っ毛の髪を手櫛ですいてやる。
普段から猫のようなショッピくんは誰かに撫でて貰うのが好きで、撫でるのを途中で止めた途端、物凄く不満そうな、寂しそうな顔をしてしまう。その時の罪悪感はなんとも言えないものだ。
ショッピくんは暫くされるがままにされていたが、ふっ、と頭を俺の手から遠ざけ、前のめりになっていた身体を起こすと、
syp「ぎゅって、してください。」
その俯き気味で頬を紅くさせながら腕を広げるショッピくんに、内心驚いていた。
今まで彼がこんな頼みをしたことはなかったから。せいぜい頭を撫でて欲しいだとか、手を握って欲しいといったことだった。
ut「ええよ。」
勿論断るわけもなく、男の割に細い彼の身体を包むように抱きしめてやる。
長い間基地にいる仲間達に会えなくて寂しくなったのだろうか。
任務で疲れてしまったのだろうか。
怖い夢でも見て、人肌が恋しくなったのだろうか。
前世があると言っても、彼はまだ17歳の青年なのだ。
でも理由などどうでも良かった。
だって、こんなに可愛いレアな後輩を前にして死ぬほど構ってやろうと思わん奴おらんやろ。
あとシッマに自慢出来るし。
大声で"俺の後輩やぞ!!!"と犬歯を見せて叫ぶ相棒の顔が脳裏に浮かぶ。
思わず口元が緩む。
zm「大先生ぇ〜 朝飯、、なにしとんねん。」
すると、起きたてであろう。髪をボサボサにして欠伸をしながらゾムが部屋に入って来た。
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キムチ - 続きが気になりすぎてやばいです (2月19日 8時) (レス) id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
うえ〜い - めちゃめちゃ続きが気になります〜天才ですか? (6月8日 9時) (レス) @page47 id: 3fe700da3b (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - 前のコメントめちゃ勘違いでした。本当にすみません(>人<;) (5月14日 22時) (レス) @page44 id: efc5479664 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - コメント失礼します。この作品が別サイトの作品に凄く似ているので聞きたいのですが、この作品は何か参考とかされてるんですか? (2023年3月6日 22時) (レス) @page6 id: 4475659f7a (このIDを非表示/違反報告)
havix - グハッ!…この作品に撃ち抜かれました…チーン…… (2022年12月26日 20時) (レス) @page47 id: a15aad9fab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちりめん しらす | 作成日時:2022年4月24日 14時