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「位置について……

よーい、どんっ!!」



園長先生のかけ声とともに、最終種目の二人三脚リレーが始まる。





小さい子供たちには、二人三脚は難しいんちゃうかな……と思っていたけれど、正しくその通りで、ふたを開けてみれば、ほとんどの親が我が子を抱えて走っていた。


なるほど、父親が多かったのは、このためか。

みんなちゃんと知ってたんやな。




スタート地点。

次に見えるランナーは、トオル君とその父親ペア。



こちらを振り向いた父親に俺は目線で激をとばす。

アイツはトオル君を抱えて猛ダッシュで走った。



『なかなかやるやないか…』



前を走るチームとの差が、だいぶ縮まる。




我らがきりん組は、今のところ2番手。


先を行くひつじ組とは5メートル差といったところで、勝負の行方はアンカーに託された様子だ。




マイクを通して解説を続ける園長先生が、俺たちアンカーの名前を告げた。


ひつじ組のアンカーは、ダンスに引率してくるもうひとりのベテラン先生と、イングリッシュクラスの外国人の先生らしい。


女性同士で軽やかに息を合わせてスタートしていく。



俺は、Aの耳元に口を寄せ、彼女にだけ聞こえる声で話しかける。



「A…行くで、しっかり掴まっとき?」



きょとんとした顔のAを、子供のように抱えて、俺は走った。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 山下健二郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:myu | 作成日時:2019年8月30日 23時

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