73杯 ページ27
cn side
ここらへんでは割りと有名な話。
クリスマス、この鐘の前で抱き合った男女は末長く結ばれる。
そんな逸話、普段の俺はあまり信じないだろう。
でも、好きな奴がいるだけで、信じてしまいたくなる。
というのも、信じてるってのは半分で、大体はハグしたい。っていう欲求。
ダメ元で提案すれば、すんなり了承されたことに驚いた。
恋人同士なんやから。そう言われてものすごく嬉しくなった。
Aは、ちゃんと俺のことそういう目で見ようとしてくれてるんやな、って。
優しく抱き締めれば、すっ、と控えめに手を回される。
あぁ…どうしよ…めっちゃ幸せや…
俺より何もかもが小さいAの体は、俺の腕にすっぽりと収まってしまう。
Aの体温が心地よくて、かかる髪がくすぐったくて、好きだという気持ちが溢れてくる。
そんな中、背中に回された手に力が込められた。
ﾝﾞﾝﾞﾝﾞｯ……
はぁ〜〜〜〜〜っ、ほんまそういうとこやぞ……！
俺も抱き締める力を強くする。
あぁ、もう…
cn「……やばい、めっちゃ好き…」
『……なにそれ。』
思わず口から溢れてしまったらしく、Aがそう呟いた。
恥ずかしさよりも、幸福が勝っていた俺は、構わずただ抱きしめていた。
しばらくして、名残惜しくも俺は体を離した。
冬の冷たい空気が俺とAの間に流れ、寒さが一層名残惜しさを強くした。
『…寒いね。』
cn「せやな…。」
謎の気まずさが漂う。
いきなり、ほんまに嫌やなったんかとか、不安になってきた。
必死に言葉を探していると、先に沈黙を破ったのはAだった。
『あ、ねえ、写真撮ろ！』
cn「写真？」
『うん。せっかくだし形に残したいと思って…だめ？』
cn「ええよ。」
写真か…ええな。
と、イルミネーションをバックに二人並ぶ。
ぐっと近くなった顔に心臓が飛び跳ねるのもお構いなしに、シャッターがきられた。
『めちゃ良い！あとで送るわ』
cn「おん、頼む。」
『帰ろっか。』
cn「…せやな。」
そしていつもと変わらない柔らかい笑顔で、すっ、と手を差し出された。
ほんまに適わへんなぁ、なんて思いながら手を繋いで帰路についた。
帰り道。
俺はAを家まで送り届けた。
別れ際、
『今日、めっちゃ楽しかったわ。また一緒に…デートしような…！』
と、ちょっと照れながら言われて、
おう！と満面の笑顔で返してやった。
これから帰って悶えまくるのは言うまでもない。
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イデア(作者) - 輪廻さん» 輪廻さんこんにちは！勝利のプリン・プリン使ってましたよー！ご愛読ありがとうございます！！ (2020年2月2日 15時) (
レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - いきなりコメント失礼します！楽しく読ませてもらってます！デュエマでプリン・プリンって使ってましたか？ (2020年1月31日 19時) (レス) id: faad783911 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - momo さん» まじですか…！！？嬉しいっ…！！(泣)｜cn「俺は、それ以上なんやけどなぁ…w」← (2020年1月21日 19時) (レス) id: 6898052e36 (このIDを非表示/違反報告)
momo - 毎日新しい話出たかなって思いながら過ごしてます！ あとチーノくんだーい好き（マジで） (2020年1月21日 18時) (レス) id: 55905a6c44 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(作者) - momo さん» ありがとぉぉぉう((( momoさんのコメント毎回嬉しいっす…！！！ (2020年1月20日 18時) (レス) id: 415baab17e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2019年10月31日 21時
