【d！】悪魔に取り憑かれた系幼女lll (ページ9)

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"本当の"鬼ごっこページ9

『っはぁはぁ…！』

zm「A？なんで逃げるん…？俺らとずうっと一緒に暮らそうや。な？」

ht「ねぇ逃げないでよA。大丈夫、怖くないから。大丈夫だよ」

ci「一生俺らが害悪から守ったるからさ。一緒に過ごそうや。」

しまった。おにぃ達がいる事を完全に忘れていた。走っている中ばったり会ってしまったから一瞬頭が真っ白になって慌てて違う道を走り出した。直ぐにおにぃ達には気付かれて今こうして追いかけられてるが。

『(どうする、どうする…！！考えなきゃ。1番いい策はなに…？)』

ゾムにぃ相手に鬼ごっこで勝てる訳が無い。かといっておにぃとひとにぃ相手に隠れんぼなんて余計に無理だ。さぁどうしようか。このまま先に進むか？それで賭けるしかないのか？

『っ、はぁ、はぁ…』

zm「A？辛いやろ？ずっと走ってるんは苦しいやろ？やから早う俺らに捕まりや。」

ci「俺これでも足速いんやで？」

ht「A。怖いんでしょう？大丈夫。怖くなんてないからね。」

『っひ、！』

走らなきゃと無意識に思い疲れているのに体が勝手に走り出す。数十分程走って遂に行き止まりに追い込まれてしまった。

『っやだ、やだ。こないで…！やだ』

ci「そんな拒絶されたらおにぃ悲しいで？そんなに怖いんか？」

zm「あんな事件があったんやから警戒心が強なったんやろ。」

ht「うーん。…無理矢理…になるよ？」

私は必死に抵抗して3人を睨みつける。うーん、と唸っていたおにぃ達。ゾムにぃは暫く考えて私の腕を引っ張り出した。

『！や、離して！離してゾムにぃ！』

zm「さぁ行こや。俺らだけの世界に。」

ht「大丈夫。俺たちは一生そばにいるから。」

ci「取り敢えず前に作ったアレ使い「待て。」

ゾムにぃとひとにぃに連れて行かれそうになった時、おにぃの後ろから低い、低い声が聞こえた。聞き覚えしかないその声に顔をゆっくり上げるとそこには真っ黒な軍服をはためかせ金色の髪を靡かせたグルにぃがいた。

『ぁ、ぐる、にぃ』

zm「…グルッペン。」

ht「……」

ci「…グルッペンさん、なにする気です？」

グルにぃは3人からかけられている声を無視して私の目の前にしゃがみ込んだ。カタカタと震えている私の体をそっと抱きしめて大丈夫、大丈夫だ、とひたすらに言い聞かせてくれた。

『ぅ、あ、ぐる、にぃ…グルにぃ…！』

gr「大丈夫だ。安心しろ。俺が守ったる」
　
その時の私は本当に馬鹿だったと思う。分かっていたのに。グルにぃのそれは演技だと。