真実と戦い。 ページ37
もう、サタンの元に行くしかないか。それぐらいしか方法はない。ノエルやウィールさんに助けを求める事も可能と言ったら可能だけど今の状況だと極めて難しい。
『…行けば、いいのでしょう』
st「そう。いい子だね、Aちゃん」
私がサタンの元へと歩み寄ろうとした時がし、と腕を掴まれた。そちらを見ればショピにぃがふるふると首を振っていた。1度話しかけようとしたとき…真っ黒な槍が目の前に突き刺さった。
『な、っ』
syp「!?こ、れは」
「邪魔すんなよ。あとちょっとで結ばれるんだから」
『ぁ、おにぃ、?』
その槍を突き刺したのは紛れもないおにぃ、チーノであった。1歩後ずさるとおにぃは私を見てゆっくりと微笑んだ。その笑みがあまりにも怖くてぁ、と小さく声が震えた。
ci「ごめんな?俺もサタンの仲間やってん。言えなくてすまんなぁ。でも大丈夫やで。これからは"俺ら"と暮らそうな。」
『な、んで?おにぃ?』
st「さ、おいでAちゃん。……怖くないから」
サタンが膝まづいて手を差し出す。後戻りも出来ないこの状況。震えている手を抑えてその手を取った。
────────否、取ろうとした。
「ダメだA。お前は其方に行くべきじゃない」
ふわり、と優しく温かい光が私を包み込んだ。そしてサタンと私の間には背が高い男の人が立っていた。白い髪に白い服。どこか聞き覚えのあるこの声は。
st「あ"ぁ!これだからネフェクは嫌いなんだよ。…そうだろ、タガイ…!!」
ci「…いつから人になった…!!覚醒期間はまだな筈やろ…?!」
『タガイ…?』
tg「…久しいな。愛しき主人Aよ。」
タガイであろう人は後ろを振り返って私を見て微笑んだ。紅い目は本当に彼みたいでなんで、と思わず呟いてしまった。その声を聴いて彼はあの人達のお陰だ、と言った。
『あの人達、』
tg「真逆忘れたなんで言わないだろうな」
『忘れる訳、ない。でも、なんで。』
─────それは俺がAちゃんが好きだからだヨ
─────Aちゃんの為ならなんだってするわ!
─────まぁAは大切な奴だ。守りたい。
風に乗って懐かしい様な声がした。ポロポロと涙がこぼれ落ちる。Aちゃん、と名前を呼ばれて振り返ればそこにはあの銀色の髪が揺れていた。
「助けに来たよAちゃん」
「久しぶりねぇAちゃん!会いたかったわ!」
「久しぶりA。やっと助けに来れたぞ。」
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しおりん - 泣けた(T^T)面白かったです♪もう言葉に出来ないほどに (2020年2月9日 13時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノエル・ウィール | 作成日時:2019年10月18日 19時