destiny【RMPG】

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壱馬「Aは俺らが怖い？
離れると思ってる？」

『うん。どうせみんな、しばらくすればこの家から出ていくんでしょ。
健太見たらわかる。あーやって、ひとりずつ
みんな私から離れてく』


みんな、Aと関わった人すべて
あーやって離れていったのだろう


その時、どう思っていたのだろう
悲しい？行かないで？

それとも、それがAにとって当たり前になっていた？


壱馬「聞いて？Aの言うとおり、いつかはここを出ていくときが来るかもしれない。
でも、それは今までの別れとは違う。
俺達RAMPAGEはAを捨てたり、離れていったりなんてしない。」

『そんな保証どこにもない。みんな最初はそういうの。』


まだ初日。
彼女がこう言うのも無理はない。

時間が解決するしかないのか？
他に方法は…？


すると


『でも、あの歌…』



壱馬「……歌？」


『うん。みんなが初めてここに来たとき
その時の歌』


LA FIESTAのことか…？


『あの時の歌声とか、パフォーマンスに
嘘はないって思った。』



『私、あの時生まれて初めて人の歌を聞いたの。



小さい頃はよく変な教育みたいにクラシックとか聞かされたけど、あんなに情熱的で幻想的な歌

初めて聞いた。体が動かなかった。
耳から離れなかった。』



俺達アーティストとして
たった一人の人でもこうして心に届いたこと、本当に嬉しかった


壱馬「少しでも、信じられそう？
俺達のこと」


『……あんたたちは、他の人とは違う

そう思った。それだけ』



一見聞けばきつい言葉

でも、その裏には「俺達を信じたい」っていう気持ちが少しだけ見えた。


『壱馬、私ね
思ってもないことをすぐ口に出しちゃうの』


壱馬「フフッ、わかっとるで」


『北人とか、健太…怒ってるかなぁ』


壱馬「一緒に行く？」

『…一緒に？』


壱馬「おう、俺が一緒についてるで」


『こういうとき、なんていえばいいの？』


壱馬「うーん、ごめんなさい？


…いや、ありがとうかな？」


『…ありがとう？』


壱馬「とにかく、仲直りするなら、早いほうがええやん？みんなが待っとるから行こうや」



Aの手を優しく取り、リビングにもどった



話していても、笑顔は見られない。

それでも、少しずつ

彼女の中で何かが俺達の手で変えられたらええなって思った



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14位ありがとうございます！！(^^)

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