【 銀魂 】 乙女ゲームの末路 .

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「Aちゃん、塵取りとってきて」

「うん、ちょっと待って」





大分落ち着いた頭に、震え。

恐怖は無いわけではないけど、
多分、引きずれば引きずるほど危ない気がした。

彼に言われた通りに、
塵取りを掴んでゴミを取るために
屈むと"お"と上から声が降ってきた。





「………ぎんとき、？」

「なんか、上から見下ろすって良いよな。
ちょっとワイシャツのボタン、何個か外してみてよ」

「はは…、じょーだんキツイって。
セクハラでーす」



「ちぇ、良い眺めがもっとよくなると思ったんだけどなァ」






"銀さんざんねーん"なんて
そう返す彼に少し安心した。

上手く流せたことに。


セクハラみたいな台詞は流すと
彼もヘラヘラ笑ってくれる。







「銀時は、セクハラじみたこと言わない方がモテるのにね」

「はは、俺はモテるってより
一人の女だけ独り占めしたい派だから
関係ねぇな」

「へーー」

「………なんで、そこには興味持たねーんだよ」







"へへ、なんとなく"と笑うと
彼は納得いかないような顔で私の頭を優しくつついた。

ゴミが集まったから、
立ち上がってゴミ箱へ運ぶ。








「────ねえ、Aちゃん、」


「んーー？」


「……………、
俺の好きなひと当ててみてよ」








彼は私の箒も一緒に
掃除倉庫にしまいながらそう言った。

そんな彼の言葉に思わず
バッと慌てて振り替えると






「なにその反応、………心当たりでもあんの？」






微かに笑みを浮かべる彼に、
私は返答が喉につまった。









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