No.7 敵か味方か ページ9
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珍しくなんの事件にも遭遇せず、また手がかりを見つけることも出来なかった
最近使っている公園に入る
あたりは既に暗闇が広がってきていた
子供たちのはしゃぐ声は聞こえず、薄い夕闇の中で街灯だけが淡く光っている
いつも通りの公園
だが、どうやら今夜は_
貴「…いい加減出てきたらどうですか」
珍しくお客さんがいるようだ
私の呼びかけに応えたのは、虚しい風の音だけだった
貴「…ずっとつけてますよね。大体、私が喫茶店を出たあたりからでしょうか。生憎と、私には貴方たちが何方なのかまでは把握しきれていないんですよね。さっさと出てきてくださいよ」
つけられている感じはしたものの、気配を察知できるわけでも位置を特定できるわけでもなく、暗闇に呼びかけるのみだった
相手の返事はない
貴「…」
(…えっ、本当にいない感じ?だったら私…めっちゃやばいやつじゃない?!?!夜の公園で一人、『ずっとつけてますよね』とかスパイごっこ的なのやってるとか通報されるじゃん!!やばいやつじゃん!!!!!)
夜の静けさに反して大きくなる胸の音
周囲に人がいないことを確認するために周りを見ようとすると、
「…気づいてたのか」
背後から聞こえる男の声
バッと後ろを振り向き、存在を確認する
全身真っ黒で首に何やら布のようなものを巻き、黄色いゴーグルを着けた男
(い、、いたァァァァァァァァァァ!!!)
「…何だその安心したような顔」
貴「ハッ!別に…。それより、貴方誰?ヴィラン?」
「…俺はイレイザーヘッド。ヒーローだ」
(…消しゴム頭。意味知ってるのかしら…)
イレイザー「俺のことはいい。時間は有限、合理的に行こう。単刀直入に聞く。白い魔法使い、お前は一体何者だ。敵か、味方か」
威圧的な言い方に同調して、肌を刺すような冷たい風が周りの木々をザワザワと騒ぎ立たせる
貴「…敵か味方か。残念ながら私はどちらでもありませんね」
イレイザー「どちらでもない…だと」
ゴーグルの奥で光る赤い瞳が私を捕らえて離さない
貴「私の目的の邪魔をするのなら敵。それ以外は何でもありません」
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nekonatsu6(プロフ) - ハリポタとヒロアカのクロスオーバー最高です!一気に読んじゃいました!更新待ってます。頑張ってください! (2023年3月29日 13時) (レス) @page49 id: d11df75cc6 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - すごく面白くって一気に読んじゃいましたー!更新、待ってます(`・ω・´)ゞ (2021年5月18日 22時) (レス) id: a32ddc8099 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 受験頑張ってくださいね!更新いくらでも待ちます!頑張ってくださいね! (2020年8月17日 23時) (レス) id: a998d0df73 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - 受勉がんばってください! (2020年4月6日 5時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 受験勉強大変ですよね!首を長くしてお待ちしてます! (2020年1月21日 20時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐華 | 作成日時:2019年11月26日 13時