18. K ページ18
ぐすぐすと泣くたまの肩をさすりながら宮田が話し始めた。
「実はキタミツに話があってさ…」
「ん?なんだよ?」
俯いて泣いていたたまが宮田を見上げて、見つめあったあと、宮田が口を開いた。
「おれたち…付き合ってるんだ…」
「えっ…」
宮田と玉森は仲がいい。それはそれは仲良し。
たまの隣にはいつも宮田。逆も同じ。
コンサートでも結婚式を挙げるくらいだし…。でもBLはビジネスだと思ってた。
仲がいいのは仲間とか親友とかそんなもんだと思ってたのに…。
「ミツにはちゃんと認めてもらわなきゃと思って…。仕事には支障ないようにするし…!」
珍しく玉森が必死…
「あぁ…うん…。別に反対したりはしねーよ。
ただびっくりして…。ちゃんと本気で考えてんだろ?宮田」
「もちろんだよ!俺はたましか見てないし…たましかいらない」
いつも汗かいておどおどしてる宮田がキッパリと言い切る。
なら大丈夫だろうな。心配はいらないだろう。
「たまを傷つけるようなことはするなよ、宮田!」
「わかってます!
たま!よかった〜!!」
ほんとに嬉しそうな宮田。それを見て玉森もはにかんでる。
俺は玉森に向かって問いかけた。
「公にはできないし、悩むこととか苦労する方が多いと思うぞ。それでもいいんだな?
結婚も子供もあきらめるってことだぞ?」
「うん。結婚も子供も…宮田がいなきゃ意味ないんだ。
宮田がいてくれればそれだけでいい…」
きっと二人は色々悩んだんだろう。
男同士だからって回り道したかもしれない。
でもお互いがお互いを必要として、二人で支え合っていくことを決めたんだ。
「なにかあったら言えよ。何もできないかもしれないけど、俺はお前たちのこと応援するよ」
「ミツ…ありがとう…」
「たまには惚気聞いてやる(笑)」
「俺はたまの惚気しかないからねっ!!」
玉森が宮田にエルボーしてる。付き合っても相変わらずなんだな
「ミツに認めてもらえて本当うれしい。
次はミツの番だよ!」
「なんだよ、それ」
「言ったでしょ、ミツとガヤに幸せになってほしいって。ニカがいても諦めないでほしい。もちろんニカも大事だけど…2人は想い合ってるんだから…」
「………。」
「ボヤボヤしてたらほんとにガヤの気持ちなくなっちゃうよ!!!」
「とりあえず彼女にはけじめ…つけるわ」
そう言ってその日はお開きになった。

54人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「宮玉」関連の作品

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:chika | 作成日時:2018年2月10日 7時