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『凪〜起きて〜』
「んー…」
『ねぇ、もうお腹空いたぁ〜』
「んぁ」
『もう、やっと起きた』


彼女の声で目を覚ませば、先程までのことを思い出す。


「…すき」
『え』
「かわいいね、A」
『もう本当、心臓に悪いからやめて…』
「照れてる、かわい」
『も〜…』


そう呟きながらも以前と変わらず俺の胸に顔を擦り寄せるから、また愛おしくなる。


「そろそろごはん食べに行こっか」
『…ん』


お店に行こうと家を出た瞬間、いつものように彼女の細い腕が俺の腕に絡まる。


『っあ!』
「…もう癖だね」
『恥ずかしすぎる、ごめん…』
「だめ、やめないで」
『ひぇ〜…』


慌てた様子で腕を解こうとするのを拒めば、観念した彼女の情けない声が聞こえて。
居酒屋からの帰り道になれば、お酒の力もあってかいつも通りの彼女に戻っていた。


「ねぇ、もうすぐ夏休みだね」
『凪がまた引きこもりになっちゃう〜』
「んー、今年はそうでもないかも」
『そうなの?』
「Aは出かけたりするの好きでしょ?」
『うん、好き!』
「じゃあ今年はAのために頑張る」
『え…!?』


そう答えれば、急に告白のことを思い出したのか顔をほんのり赤くさせて。


「嬉しくない?」
『めっちゃ嬉しいけど!凪溶けちゃわない?』
「人のこと何だと思ってんの」
『本当に?今年の夏は凪と外でも遊べちゃうの?』
「うん、Aだけ特別ね」
『やったぁ楽しみ!!』


なんてぴょこぴょこ飛び跳ねて喜ぶ、単純な彼女がすごく可愛くて。
けれどその姿をもう少し見ていたかったから、喉のあたりまで出かけていた褒め言葉を飲み込んだ。


『えー、どこ行く?山?川?それとも海?』
「何でそんな俺に不向きそうなとこばっか出てくんの」
『じゃあ間を取ってプールとか?』
「…プール」
『お、食いついた!プール好き?』
「んー、浸かるのは好き」
『よし、じゃあプールに決定〜!』
「せっかくだし泊まりでどっか遠くのとこ行ってみる?」
『え、楽しそう!行く!!』


そう言って喜ぶ彼女を見て、今まで散々欲求を我慢して彼女の信頼を勝ち得てくれた過去の自分に感謝した。


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だったら僕は嘘ついて→←.



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chiito(プロフ) - ねう。さん» もしいい感じの話が思い浮かんで書けたら、またお付き合いい頂けると嬉しいです♡本当にありがとうございました!! (2023年7月30日 16時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
chiito(プロフ) - ねう。さん» ねう。さん、勿体ないくらいのとっても嬉しいコメントありがとうございます!!凪にお前って呼ばれたい人生でした。。笑 そうなんです、玲王のお話も書けたらなぁと思いながら書いてたんです! (2023年7月30日 16時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - 一気読みさせていただきました。とても面白かったです…終始涙が止まらず、胸が苦しくて笑 冒頭から終わり方まですごく綺麗で、凄く素敵な作品だなと思いました。ごく稀にお前って呼ぶスタイルすごく刺さりました。アナザーストーリー的なで玲王の恋路も気になります笑 (2023年7月29日 10時) (レス) @page46 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
chiito(プロフ) - まぴさん» まぴさん、嬉しいコメントありがとうございます!!更新がんばりますので、これからもよろしくお願いします〜(^^) (2023年7月17日 12時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
まぴ - いつも楽しく小説見させてもらってます✨凪くん大好きなので嬉しいです!これからも応援してます! (2023年7月16日 23時) (レス) id: 860b8d9e21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiito | 作成日時:2023年7月16日 10時

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