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「だめ、まだ聞きたくない」
『え』
「やっと俺のこと、男として意識してくれたでしょ?」
『それは…、うん』
「なら勝負はこれからでしょ?だからお願い、まだ返事はしないで」


ワザと覗き込むようにしてジッと目を見つめれば、これに弱い彼女が頷くのは分かっている。


『う…、分かった』
「ん、ありがと」


そう言って彼女を抱き寄せれば、いつもとは違って硬直していた。


「緊張してるの?」
『…うん』
「顔、真っ赤でかわいいね」
『…それ、照れちゃうからやだ』
「えー、俺もやだ」
『やだ…!?』
「あーかわいい。スゲーかわいい」
『ちょ、ワザと言ってるでしょ…!』


俺の腕の中から顔を覗かせてこちらを睨む彼女も、やっぱり可愛くて仕方ない。


「んーん、ずっと思ってたのを口に出さなかっただけ」
『…っ』
「…そうやって少しずつ俺のこと意識して、好きになってよ」


そう呟いて彼女の肩に顔を埋める。
すると彼女は何か言いたそうにしつつも、いつも通り受け入れてくれた。


「…ね、今日は予定通り泊まってくよね?」
『う、うーん…』
「さっき約束したじゃん」
『つ、付き合ってない男女が、一つ屋根の下、って言うのは…ちょっと…』
「えー、今更それ言う?意識してくれてるの?嬉しい」
『意識しないはずないじゃん…』


普段より小さな彼女の声には、緊張の色がこもっていて。
けれど今さらこっちも引く気はなくて。


「Aが嫌がることは絶対しないから」
『いや、そこは心配してないけど…』
「え、スゲー信頼されてるじゃん」
『だって、凪であることには変わりないもん』
「…何それ、嬉しい」
『でも、さっきからずっとドキドキしてて…このままじゃ死ぬ…』
「……お前さ、」
『え?』
「前から思ってたんだけど、煽んのやめてくんない?」
『急にキレてくるじゃん』
「まぁいいや。今日もいつも通り、こうやって寝るからね」
『正気か…!?』


驚いている彼女を他所に、いつものように彼女を抱きしめてベッドに横になる。
すると緊張が完全に解けたのか、急に眠くなってきて。


「…ちょっと寝る〜」
『え、ちょ、凪!?正気か!?』


そのあとも彼女は何かきゃいきゃいと言っていたけれど、無視して意識を手放した。


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chiito(プロフ) - ねう。さん» もしいい感じの話が思い浮かんで書けたら、またお付き合いい頂けると嬉しいです♡本当にありがとうございました!! (2023年7月30日 16時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
chiito(プロフ) - ねう。さん» ねう。さん、勿体ないくらいのとっても嬉しいコメントありがとうございます!!凪にお前って呼ばれたい人生でした。。笑 そうなんです、玲王のお話も書けたらなぁと思いながら書いてたんです! (2023年7月30日 16時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - 一気読みさせていただきました。とても面白かったです…終始涙が止まらず、胸が苦しくて笑 冒頭から終わり方まですごく綺麗で、凄く素敵な作品だなと思いました。ごく稀にお前って呼ぶスタイルすごく刺さりました。アナザーストーリー的なで玲王の恋路も気になります笑 (2023年7月29日 10時) (レス) @page46 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
chiito(プロフ) - まぴさん» まぴさん、嬉しいコメントありがとうございます!!更新がんばりますので、これからもよろしくお願いします〜(^^) (2023年7月17日 12時) (レス) id: db14ec3e34 (このIDを非表示/違反報告)
まぴ - いつも楽しく小説見させてもらってます✨凪くん大好きなので嬉しいです!これからも応援してます! (2023年7月16日 23時) (レス) id: 860b8d9e21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiito | 作成日時:2023年7月16日 10時

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