誓い ページ31
♡
気が付けば、彼女を自分の胸に抱いていた。
泣くなんて、脆弱さを自ら周囲に知らしめるようなものだ。
そう思うのは、彼女を腕の中に閉じ込めている今も変わらない。
しかし、
自分にしかその姿を見せずに静かに声を潜めて泣く紅呂奈は、雲雀の目には愛おしく映った。
そして、護らなければいけない。
自分の手で、彼女を護る。
いつもは凛としている一輪の花が、目の前で手折られてしまいそうになっている。
そんなことは、絶対に許さない。
腕の中の紅呂奈は本当に儚くて、もう少し力を入れれば壊れてしまいそうだ。
「も、離して下さい…心臓が、」
壊れそうです、と彼女は弱々しく腕から逃れようと抵抗する。
雲雀はゆっくりと腕を解き、
「ねえ、僕が君を護ってあげる。」
普段通りの毅然とした口調。
でも口元には慈愛に満ちた、穏やかな笑みを湛えて。
「だから、泣かないで」
慰めるというより、紅呂奈を律するような言葉だった。
「…はい。」
＿＿＿僕はこの子が好きだ。
そう思ったら、気持ちが楽になった気がした。
♡
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くらら(プロフ) - たくあんさん» ありがとうございます！ (2019年4月27日 23時) (
レス) id: a6342bde11 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん - 最近雲雀さん不足だったから嬉しい…(´･∀･`)更新頑張ってください(●´▽`●) (2019年4月27日 0時) (レス) id: a353fd29dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ | 作成日時：2019年4月14日 21時
