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「ちゃおっス」
＿＿いつの間に！てか赤ちゃん！？
山本くんの肩に、赤ん坊がちょこんと座っていた。
しかし雲雀さんと山本くんはその赤ん坊と顔見知りのようで、
「やあ赤ん坊。」
「よお、小僧！」
なんて挨拶している。1歳くらいだろうか、明らかに話せる年齢ではない。
「えっと？」
私が困惑していると、それに気付いた赤ん坊が自己紹介をしてくれた。
「俺はリボーン。
お前のことは多少知ってるゾ。美術部部長、三年白石紅呂奈。」
「は、はあ…」
赤ん坊にしては流暢な喋り方と、独特の存在感が印象的だ。
どう見ても只者じゃないのに、なんでこの2人は当然のように接しているのか。
「何か用？」
雲雀さんが話を戻すと、リボーンと名乗った赤ん坊は答える。
「用って程じゃねーんだが、ファミリーにも関わらず嘘を吐くのはダメだと思ってな」
「嘘？なんのこと？」
当然雲雀さんは怪訝な顔をする。
ファミリーというのは良く分からないが、私と山本くんは静かに冷や汗を流した。
「コイツ、複数の女子にボコられてたんだ。オメーが原因でな、ヒバリ。」
可愛らしい高い声で淡々と喋る赤ん坊。
それを聞いた雲雀さんはというと
「…紅呂奈、何で僕に嘘を吐くんだい？」
今まで見てきた至上、一番怒っているご様子で歩み寄って来る。
「い、いやぁ、その…」
後ずさりしながら山本くんに目線を送り、助け舟を求めるが、爽やかな笑顔のまま口パクで「ごめんな」。
オワッタ…と思うと、急に身体を襲う浮遊感。
なんと、雲雀さんに俗に言う『お姫様抱っこ』をされていた。
「＿＿え"」
「話は保健室へ行ってからね。覚悟しなよ」
ギロリと静かな気迫で睨まれてしまえば、もうなす術はない。
私は流れに身を任せることに徹しよう、と心に決めた。
♡
「大変だな、紅呂奈先輩も」
はは、と屈託ない笑顔で笑う。
その肩に乗ったリボーンが口を開いた。
「それにしてもアイツはすげーな。
いじめっ子達を前にして、一歩も引かねーどころか反論したんだぞ。大した根性だ」
「へえ……って、見てたのか？」
「途中からな。白石紅呂奈、アイツはファミリーに欠かせない人物みてーだ。」
赤ん坊の風貌にそぐわない不敵な笑みを浮かべ、リボーンは、姫抱きにされた紅呂奈を見つめるのだった。
♡
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くらら(プロフ) - たくあんさん» ありがとうございます！ (2019年4月27日 23時) (
レス) id: a6342bde11 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん - 最近雲雀さん不足だったから嬉しい…(´･∀･`)更新頑張ってください(●´▽`●) (2019年4月27日 0時) (レス) id: a353fd29dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ | 作成日時：2019年4月14日 21時
