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帰り道
段々と暗くなり始めた路地に、雲雀さんと私で並んで歩く。
部活帰りの生徒も帰ったのか、あたりは静かだった。
「雲雀さん、今日はほんとにありがとうございました。」
「僕が直々に教えたんだから、それなりの働きをしてね」
「は、はい！」
＿＿ぷ、プレッシャー…！！
内心青ざめていると、ふと、入学以来気になっていたことが口をついた。
「そういえば、雲雀さんって何組なんですか？」
「クラスなんて群れに僕が加わると思う？」
「え、え〜…」
一蹴されてしまった。彼らしいというか、どこまでもかたやぶりというか。
なんて雑談していると、不意に泣き声が聞こえた。
「！」
＿＿並盛公園の方向！
「助けるの？」
訝しげな視線が刺さる。
その目は、弱いやつは放っておけ、と語る。
しかし、この時間帯はあっと言う間に暗くなる。
声からして子供だ。なにかあったらと思うと、放置は出来ない。
そう、雲雀さん的に言うならば＿＿
「だって、風紀が乱れてますよ！」
「…ふん」
声のした方向へ２人で走っていくと、そこには牛を思わせる姿の子供が泣いていた。
左膝から血を流し、牛柄の服は一部破けてしまっている。
「ぐぴゃああああ！」
「わわ、痛いね…」
「うわああああん！！」
私が近寄っても一向に泣き止まない仔牛くん(勝手に命名)を抱き上げて、泣き止んでくれという一心でなでなでする。
雲雀さんはといえば、距離を置いて私の後ろで黙って立っている。
見るからに子供嫌いそうだもんね。
「どうしよ、保護者さんとかいないかなぁ」
見回すがもちろんそれらしい姿はない。
ああダメだ、なんか私まで泣きそうになってきた。
「…その子の家、知ってる」
「ええ！？早く言ってください！」
唐突に口を開いたと思ったら。
なんで雲雀さんが知ってるんだとか、今は瑣末な問題だ。
「でもその前に、怪我をなんとかしないと…」
ぎゅ、と自分の手を握りしめた。
砂利で擦りむいたのか、傷は思っていたより深く痛々しい。
＿＿手っ取り早く、怪我を治す方法がある。
♡
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くらら(プロフ) - たくあんさん» ありがとうございます！ (2019年4月27日 23時) (
レス) id: a6342bde11 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん - 最近雲雀さん不足だったから嬉しい…(´･∀･`)更新頑張ってください(●´▽`●) (2019年4月27日 0時) (レス) id: a353fd29dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ | 作成日時：2019年4月14日 21時
