【あんスタ】好き勝手に生きようかと思う。 (ページ4)

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４話ページ4

朔間家の捏造あります。
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衝撃的な初対面を果たした後、お父さんが男の子を見て

｢久しぶりに会ったけど大きくなったな、凛月君」

と言ったので、どうやらこの子は例の凛月君みたいだ。私より少し大きく、私の方が少し小さいようだ。髪型はショートヘアで、ぱっと見女の子にも見えそうなぐらい華奢だ。
私より女の子みたいでなんとも言えない気持ちになる。

また、さっき表札を見たときのようなモヤモヤ感がする。きっとどこかで凛月君を見たことがあるのだろう。だけど私は彼のようなキャラクターを見た記憶がないのだ。
もしかしたら、友達がやっていたとかかもしれない。

そんな事を思いつつも凛月君を抱きかかえたお父さんの後をトットットッ、なんて靴を鳴らしながらついていく。今私が履いている靴は革靴なので、踵を鳴らすのが今のマイブーム。
お父さんも私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれている。優しい。

軽い音を立てて歩いていると、立派な装飾が彫られた玄関が見えてきた。黒をベースに白色の蔦が巻き付いていて、外国の家に来たみたいだ。
ほけー、と口を開けていると、後ろを歩いてたお母さんが、

「Aちゃん、お口が開いちゃってるわよ～？」

と、私のくちに軽く指を当てる。微笑むお母さん、とても顔がいい。口を閉じて、玄関へと足を進める。
革靴とはここで一旦お別れ。やっぱりこの靴可愛いな。

部屋は全て黒と鼠色と黄金色で統一されているみたいだ。
年季があり、かつ丁寧に、受け継がれているのだと自慢しているような装飾品、家具の数々。
照明も、そんな空間を輝かせるように磨かれ、光っている。
まるでおとぎ話に入ってしまったアリスみたいだ。

くるくると黒のワンピースをはためかせて洋室を見て回る。そんな私を見てお母さんはやれやれとでも言いそうな顔で見守ってくれている。

お母さんは車に乗るときから私のポシェットを持っている。この間、ポシェットの存在を忘れて植木スレスレを歩き、ボロボロになったからだ。ごめんて。

ふと、二階を見上げると私より一回り大きい男の子が手すりに手を置いて一階を覗いていた。パッチリと黒色のまつ毛で縁取られた赤色の宝石のような瞳と目が合う。とても顔が良い。

これが私のもうひとりの従兄弟の零君との初対面である。ただ、洋室ではしゃいでいた私を何年もネタにされている。いや、ディ●ニーみたいな所に来たら誰でもそうなるじゃん。