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12話 ページ12

ド直球な質問が飛んできたが、彼の質問は今に始まったことではない。まぁ、ここまで直球なのは初めてだけどね。

例の集まりから仲良くなったと判断した両親が何かに付けて私を彼らに会わせようとした。しかも結構な頻度で。言っておくが私から会いたいとは一言も言っていない。言う前に連れてかれてる。
けれど、引っ越してからは忙しいだろうと配慮して最近会っていなかった。伯母さん達には配慮するのに私には配慮してくれないんだね…。つらたん。


そんな感じでほぼほぼ毎日会っている様な状態だったのだ。相当気が抜けていたのだろう。零君の前でボロがでた。
よりによって彼にバレるとは我ながらついていない。





普段私は2歳から3歳の子が使う、「二語文・多語文」を意識して話している。
この「二語文・多語文」というのは、単語を2つほど合わせた喋り言葉で幼児が使う言葉なんだけど………。これが結構キツい。
スラスラ喋れるのにわざわざたどたどしい言葉で話すのが面倒いしストレスも溜まる。中身は成人してるから余計に。
だから自分の部屋で独り言を零したり歌ったりしてストレスを発散するのだ。最近歌ったのはHOT LIMIT。生足魅惑のマーメイドのフレーズが強くて好き。季節外れだって?知るか。




しかし、先程言ったように気が抜けていた私は自分の部屋でもないのに普通に話してしまった。零君の前で。


その時の零君の顔は今でも鮮明に思い出せる。だって目を皿のように丸くしてこっちを見てるんだもの。私もやらかした!ってなって悲鳴を上げそうになったよね。
それから会うたびにそれとなーく質問してくるが、残念。私は普段猫を被っているんだ。もう少しで虎に進化する。

聡い彼は人がいると私が話さないと気づいて、人があまり来ない部屋にいて私がお土産がてら部屋に来るのを待っているのだ。未来でも読めるの?ってほどその通りになるから怖い。

「……聞いてるのか?」
「ごめん、今豆腐と豆乳と豆苗のオムライスをかけた三つ巴合戦について考えてた」
「情報量が多いし質問に答えてもねぇよ」
「きみがそこまで直球に質問してくるの珍しいね。いつも720度くらいひねって質問するのに」
「2回転もしねぇよ。いつもはぐらかされて終わりだからな。気になるものは気になる」

発言が5歳の子からでるやつじゃないね。いや、そもそも5歳児はビジネススマイルもしねぇな。例の集まりでみたビジネススマイルが零君の第一印象である。すっごい仕事できそうだよね。

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イッシー(プロフ) - とても面白かったです!続き楽しみにです‼︎ (2022年1月8日 2時) (レス) @page14 id: 38d413f226 (このIDを非表示/違反報告)
清掃員C(プロフ) - 続き楽しみにしてます……! (2021年8月2日 9時) (レス) id: 3f76f8d206 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chika | 作成日時:2021年7月17日 13時

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