俺らが紫耀を守るから29

バースデーちび紫耀５ ページ17

永瀬side

永「しょおっ！しょおどこやっ！」

神「しょうーー！」

女「いたっ！」



紫耀を探したいのに、声を張ると周りの人たちにバレてしまう。


どうしたらええんや。

早く見つけてやらないと、もしかしたら心細くて泣いてるかもしれん。



永「俺あっち探してくる！」

神「れんっ！単独行動はダメだって！いつバレるかわからないんだよ！」

永「そんなん言ってる場合ちゃうやろ！」

岸「れん落ち着けって！」



落ち着いていられるか。
紫耀が今一人でいるのに、落ち着いてられるわけないやろ！



岩「迷子センターは？！」

神「…名前…なんて呼び出すの？」

岩「あっ…そうだよね…」



『平野紫耀くん』なんて放送してもらうわけにはいかない。

やっぱり俺らで探すしかないんや。



神「とりあえず戻って探そう」

岸「そうだな！」



紫耀、待ってろ。
すぐ見つけてやるから。






平野side

平「れぇん…げんきっ……きちくん…」



一人はぐれてしまって、とぼとぼと水槽の前を歩いていた。

一緒なのは、さっき買ってもらったイルカのぬいぐるみだけ。

転んだ僕に気づかずみんなは走っていってしまった。



平「じん…かいとぉ……うっ…ぅぅ…」

女「あれ、僕どうしたの？迷子？」

平「えっ、、あっ…そのっ……ッ！」



話しかけられたけど僕人見知りだもん。

怖くて思わず逃げた。



みんなどこいったの！
怖いよっ…一人やだよ…



平「れぇんっ、、きちくんっ…！…あっ！」



バタンっ



平「ふぇっ…いたいっ…いたぃぃ…ふぇぇ…」



また転けた。

痛いよ。



平「しょお…ひとりやだぁ……みんなぁー…」



涙が止まらなくてヒクヒク一人で泣いてたら、周りの人がなんだろうって集まってくる。

怖い。
知らない人怖い。



平「やぁっ…」



泣きながら走った。
イルカのぬいぐるみはしっかり握って。



永「しょおーーー！！」

平「…れぇんっ！」



廉の声がするっ！



平「れぇんどこー？！じんー！」

神「あっ、しょう！！」

平「ふぇっ…」

永「しょおーーっ！！」



声の聞こえる方に走ったら、やっとみんなを見つけてその瞬間ボロボロと涙が溢れてきて、思いっきり廉の胸に飛びついた。



平「うっ、うわぁぁぁぁんっ！！」

岩「しょおよかった…！」

永「うんうん怖かったな。もう大丈夫やで」

平「れぇんこぁかったぁぁぁっ！うぁぁぁんっ！」



泣き疲れて眠っちゃうまで泣き続けた。
迷子って…こんなに心細いんだ。

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