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剛side
剛「平野、冷えピタ貼ろか」
平「…」
剛「平野?」
はじめ見つけた時はほんまにびっくりした。
誰かが具合悪そうに廊下に蹲ってて、思わず駆け寄ったら後輩の平野で、しかもそのまま倒れるからほっとけるわけなんかなくて抱え上げようとしたら熱々の体で。
こんな高熱で働いとったんかって、しみじみ昔の自分を思い出して平野と重ね合わせてた。
デビュー当時はめちゃめちゃ忙しくて寝る時間もオフも全然なくて、奈良に帰りたくても帰られへんし、家族にも友達にも会えへんし、ほんまに精神的にも肉体的にも参ってる時があった。
ジャニーズをやめようかとさえ考えた。
まぁジャニーさんのおかげで今も俺はこうしてここにおれるんやけどな。
きっと平野も俺と似たところがあるんやろう。
デビューして間もないし、グループのセンターでもあって大変な時やんな。
だから遠慮なんてしないで先輩に甘えてくれてええのに、何を気にしてるのか高熱のくせに正座し始めるし、今も俯いたまま固まってる。
まぁ礼儀正しいのは先輩として誇らしいけどさ。
平「ごめんなさい…」
剛「平野、気にせんでええんやって。俺らもその忙しさはよーわかってるから」
光「そうそう。俺らもデビューしてからの数年はほんまやばかったやんな」
剛「ほんまに倒れるんちゃうかと思ったわ」
光「だから気にしなくていいんよ。先輩には甘えといた方がええで」
剛「ほら、貼ろうな」
平「…はい」
まだ俯いてる平野のおでこに冷えピタをペタッと貼ると、冷たいのか目を細めた。
剛「横になろう。そうや。仕事の方は気にせんでええよ。さっきマネージャーに連絡して、スタッフさんには伝えてもらってるから」
平「あっ!仕事っ!…でもっ…」
光「俺からもスタッフさんに伝えたから安心し」
平「…けほっ、ありがとうございます」
平野を横にさせるとうるうるの瞳がこっちを向いてる。
剛「ん?」
平「あの……頭、、撫でてほしいです…」
剛「え?……ぷっ、、ええよ。ほら」
ふわふわと頭を撫でると、くしゃっと表情が崩れて一気に幼くなった。
かわええなぁ。
平「光一くん…」
光「どした?」
平「手…つないで…けほっ、、くださぃ…」
光「つなぐん?笑 はい」
光一が手を差し出すと、のそのそと遠慮がちに握った。
俺ら後輩になつかれるタイプちゃうから変な感じよ。
しかもこんな離れた後輩にな。
後輩に甘えられるってくすぐったくて嬉しいもんやな。
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はるき - 晴はるさん» 廉くんの誕生日話見ました。しょうれんのドライブは見てて楽しそうでした。プレゼントにネックレスは豪華だと思いました。これからも廉くんは紫耀くんに過保護でいて欲しいです。廉くんにとって良い一年になりますように。28章お疲れ様でした。29章目も頑張ってください (2021年1月24日 1時) (レス) id: 801ad08d69 (このIDを非表示/違反報告)
晴はる(プロフ) - みおさん» みおさん、感想ありがとうございます!うまくかけた気がしなかったのでそう言っていただけてよかったです!リクエスト承知いたしました。お話考えてみますね(^^) (2021年1月21日 2時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - リクエスト答えていただきありがとうございました!めちゃめちゃよかったです!リクエストで紫耀くんがくも膜下出血で倒れるお話お願いしても良いですか? (2021年1月20日 16時) (レス) id: 04e6b93942 (このIDを非表示/違反報告)
晴はる(プロフ) - はるきさん» はるきさん、いつもコメントをいただきありがとうございます!気分転換で書いただけなので拙いお話だったかもしれませんが、喜んでいただけてたら嬉しいです(*^^*)やっぱりお父さんは廉さんかなぁと思ってそうしました。また気まぐれで書きますね。 (2021年1月11日 0時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
はるき - 晴はるさん» ちびっこ紫耀の話、見ました。廉くんがお父さんみたいでしたね。岸くん、海人、岩橋くんの3人も廉くんに負けない位過保護でとろける顔が想像するだけで微笑ましかったです。特に廉くんは看病お疲れ様でした。晴はるさんにとっても今回の話は良い気分転換になりましたね (2021年1月10日 13時) (レス) id: 801ad08d69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴はる | 作成日時:2020年12月11日 16時