俺らが紫耀を守るから27

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神宮寺side

岩「しょお？ねぇしょおってば」

岸「……なぁ……起きなくねーか？」



さっきから何度も呼びかけて体を揺すってるけど起きる気配がない。

っていうか…反応、、なくない？



神「しょう？…しょう起きろって」

岩「冗談きついよ……しょおってば！」



固く閉じられた目が開くことはなく、されるがまま揺らされて横になっているだけ。



岸「ちょっ…やべぇよ…しょう起きねーじゃん！」

岩「しょおっ！ねぇしょお起きてっ！！」

神「完全に意識ないだろこれっ…ってか…体あつっ！！高熱出てるって！…きゅっ、救急車呼ぶわっ！」



これはやばいって全員が思った。

慌てて救急車を呼んで、到着までの間も呼びかけ続けたけど、紫耀が目を覚ますことはなかった。



救急車には岸くんに乗って行ってもらって、俺と玄樹は車で後を追う。



岩「どうしようっ…しょお…どうしよっ…」

神「玄樹、大丈夫だから」



隣に座る玄樹はずっと涙目で、自分の手を握り締めてる。

俺もハンドルを掴んでいる手が震えてたまらない。



岩「一人にしたからだっ…あんな状態で一人にして…ごめんねしょおっ…」

神「…」



俺らがそばについていたら。
無理やりにでも仕事をずらしてもらうとか、他のマネさんに来てもらうとか、何か手はあったはずなんだ。


しんどい思いさせてごめんな、紫耀。








神「岸くん！」

岸「あっ、じん！玄樹！」

岩「しょおは？！」

岸「…今はまだ処置中で入れない」



処置室には看護師さんたちがバタバタと出入りして、ますます不安が募る。

大丈夫だよな…


不安な心を落ち着かせるようにベンチに深く腰掛けた。



岸「大丈夫に決まってるよな…大丈夫大丈夫。大丈夫だよ…」



岸くんは自分に言い聞かせているんだろう。
ずっとぶつぶつ「大丈夫」って繰り返してる。


気持ちはわかるよ。
そうしてないと、おかしくなりそうなんだよな。


みんな、罪悪感、不安、恐怖と闘ってるんだ。




神「あっ、れんたちに連絡…」

岩「そう…だよね…。でも…なんていえば…」

神「…だよな」



あの２人のことだ。
紫耀がこんなことになってるなんて聞いたら飛んでくるだろうし、自分を責めるのは目に見えてる。



神「しょうの処置が終わって様子見てから連絡するよ」

岸「それがいいかもな」



握っていたスマホをそっとポケットに戻した。



時間が経つの遅いな。
何度も時計を見てしまうから全然針が進んでない。


紫耀、頑張れ。

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