俺らが紫耀を守るから27

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高橋side

紫耀がっ…

紫耀が運ばれたって…！



廉から連絡があって、速攻病院に向かった。




高「ここでいいです！」



タクシーを降りて裏口へ向かっていると、前に見覚えのある後ろ姿。



高「れんっ！！」

永「海人っ！」

高「しょおが倒れて運ばれたってどういうこと？！」

永「俺も大吾から連絡あって飛んできたからまだわからんねんっ！」

高「しょおっ…大丈夫だよねっ…。やっぱりずっとおかしかったもん。無理してたんだっ…ごめんねしょお…！」



様子おかしいって気づいてたし、倒れるかもってわかってたのに何もしなかった。

俺、最低だ。





パタパタっ




永「こっちや！」



廉の後についていくと、一つの病室の前にたどり着いた。



高「ここ？」

永「大吾から聞いた部屋番はここやった」



タレントが入院した場合は名前が貼り出されないからわからないんだよね。

ノックして、恐る恐る扉を開けた。



西「誰？」

永「…大吾？」

西「れんか！」

大「れんくん！」



中には大吾くんと流星、長尾くんがすでにいて、紫耀に付いていてくれたみたい。



永「悪いおそなった！」

高「しょおっ…！」

平「…れん…海人…」

高「しょおっ…大丈夫なのっ？！」

平「…ごめん」

西「…大丈夫や。一晩入院したら退院してええって」

高「そっかぁ…よかった…」



ほっと胸を撫で下ろし、そばにあった椅子に腰掛けた。

ほんとに安心した。




永「しょお」



一息ついた時、隣から聞こえた廉の声は、思わずビクンッてなるくらい低くて怖かった。



永「なにがあったん」

高「れん？」

永「この手、包帯の下はなに？」

平「あっ…」

高「手？」



紫耀の手首には包帯が巻かれていた。


待って…ここってさ…



永「お前っ…ちゃうよな？…切ったんちゃうよなっ？」

平「…」

高「切ったって……えっ、、うそだよね…？」

平「…ッ…」

永「なんとか言えやっ！！」

西「れんっ！」



頭の中がパニックになってる。

大吾くんの声が響いて静かになった病室は、なんだか少し気味が悪かった。



西「紫耀、俺から話してもええか？」

平「……で、でもっ…」

西「これは話さなあかん。言ったやろ？俺らが守ったるって。大丈夫やから」

平「…(コク)」



大吾くんは紫耀に優しく微笑むと、真剣な眼差しで俺らに向き直った。



西「ちゃんと聞いてて。これは、紫耀の身に起こってたこと」

永「…(コク)」



俺と廉も口を結んで耳を傾けた。

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