初めて友達ができた日2 ページ43
講「ワンツースリーフォー……もっと大きくー!手は伸ばす!」
音楽が流れ、先生の振りに合わせてみんな踊っている。
あっ、あの子上手。
あの子僕より小さいかも。
始めは緊張していた僕もいつのまにか引き込まれていた。
講「じゃあちょっと休憩ね!」
マ「紫耀、みんなすごいわね!どうだった?」
紫「えっ、あっうん。みんなすごいね」
我に帰るとママが横から覗き込んでいた。
僕、めちゃめちゃ集中して見ちゃってたな。
講「どうでしたか?」
マ「みんなすごく上手ですね。この子より小さな子たちも堂々としてて」
講「ええ。でもみんな純粋にダンスが好きなので、踊ったら年齢なんて関係ないですから」
年齢なんて関係ないんだ。
ここには、一人でいる寂しさとか、生きにくさとか、そんなもの何もないんだって思った。
講「やってみませんか?」
紫「えっ!…いや、、でも僕…」
マ「いいじゃない。紫耀、行っておいで」
紫「えっ…あっ、ちょっと…!」
先生に腕を引かれてまさかの輪の中へ。
周りの視線が痛くて怖い。
思わず俯いた。
講「みんなー、今日見学に来てくれた平野紫耀くんです。体験してもらおうと思うから、仲間に入れてあげてね」
全「「はーい!」」
紫(ドキドキドキドキ…)
心臓が飛び出しそう。
講「ゆっくりやるから、見ながらやってみてね」
紫「は、はい」
先生と周りの子たちを見ながら、見よう見まねでやってみる。
こんな感じかな?
その瞬間、心の奥に刺さっていた何かが取れた気がした。
講「そうそう!ワンツー、いい感じよ!」
楽しい…
すごく、楽しい。
講「回ってー、ステップ!」
踊っていたら、いつのまにか人の目とか時間とか何もかも忘れていた。
講「はーいOK!おつかれさま!」
紫「はぁ、はぁ…」
講「紫耀くん、あなたすごく上手ね。素質あるわ」
紫「え!」
マ「紫耀、すごくカッコ良かったよ」
紫「ママ」
講「紫耀くんが来るの待ってるからね」
ダンス…
やってみたいな。
帰るまでは周りの子たちがたくさん話しかけてくれて、最初は派手な感じが怖かったけど、次第に打ち解けて僕も笑いながらたくさんしゃべった。
マ「紫耀、今日どうだった?」
紫「ママ」
マ「ん?」
紫「僕…ダンス、、やってみたい」
マ「…ふふ。じゃあ習ってみよっか」
紫「うん!」
この日初めて、「やってみたい」って心から思えるものができた気がした。
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晴はる(プロフ) - 探偵 コーヒー珈琲さん» メッセージありがとうございます!色々と読んでいただけてて嬉しいです(*^^)vそこで笑ってくださったんですね!皆さんそれぞれ笑うシーンとかも違うと思うのでお話聞くのも楽しいです!またよろしくお願いします〜(^O^) (2023年1月16日 15時) (レス) id: 5b86a9a166 (このIDを非表示/違反報告)
探偵 コーヒー珈琲(プロフ) - 他の作品…こちらも拝見しました!紫耀くんがダンスを頑張ってて、お休みになって…廉くんと出会ったシーンが面白くてまた吹き出しちゃいました(笑) また読んできます〜。 (2023年1月16日 15時) (レス) @page45 id: fb7906ce13 (このIDを非表示/違反報告)
晴はる(プロフ) - はるきさん» はるきさん、いつもコメントありがとうございます。初の試みでなかなかうまく書けず難しかったですね…。king3人で何か書けないかなぁと思ったらこんな感じになりました(^^;26章もお世話になりました。27章もよろしくお願いします。 (2020年10月23日 7時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
はるき - 晴はるさん» 過去話読みました。まさかれんかいが従兄弟関係だったとは意外です。kingの3人は子供の頃に会ったことあったんですね。king3人の友情はとても強いものだと感じました。紫耀くんはダンスを頑張り続けて良かったですね。26章、お疲れ様でした。27章目も頑張ってください。 (2020年10月23日 0時) (レス) id: 801ad08d69 (このIDを非表示/違反報告)
晴はる(プロフ) - king_shoさん» king_shoさん、再びリクエストありがとうございます!盲腸ですね。お話考えてみます! (2020年10月16日 1時) (レス) id: 2b7aa7cd67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴はる | 作成日時:2020年9月10日 7時