俺らが紫耀を守るから26

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平野side

平「…ん」



頭いたっ…

なんだかガンガンする。



平「いっ…」

永「大丈夫か？」

平「え？」



そばから声がして驚いて顔を上げた。



平「れん」

永「頭痛いか？」

平「…うん、ちょっと…」

永「まぁそりゃそうよな。２回も…うん」

平「え？」



２回も？
なんの話？



平「あれ、、俺って…」

永「覚えてないんか？」

平「えと…うん」

永「そっか…。あっ、ここはしょおの部屋な」

平「うん」

永「スタジオにいたのは覚えてる？」



スタジオ…

スタジオって…



平「あっ！…えっ、取材っ…取材やってて…」

永「そう。しょおは取材中に過呼吸で倒れたんや」

平「思い出した…」



みんなで取材を受けてて…
でもそこからが…


過呼吸？



永「あのさ……なんかあんの？…その、、大きな声とか…」

平「…え、、声？」

永「しょおが過呼吸を起こしたんは、後ろでスタッフさんが食器落として怒られてた時やった。なんかあるんやろ？大きな声とか音に」

平「…そうだ。食器の割れる音がして……スタッフさんの怒鳴り声が……んっ…」



思い出すだけで苦しくなる。

耳を両手で塞いだ。



永「しょお、しょおごめん。辛いと思うけど、でもちゃんと聞かなあかんことやから教えて」

平「…声…大きな……。俺…怖いんだ…」

永「うん」

平「最近……仕事うまくいかなくて…スタッフさんに怒られてばっかりで…その声がいつも頭の中に響いてきて…寝れないし、食べれないしで…」

永「そっか」

平「いつからか…少し怒鳴り声がしただけで勝手に過呼吸になるようになって……今日も３回……あっ」

永「えっ、待って。いま３回って言った？」

平「…」



言うつもりじゃなかったのに。



永「３回って…あと一回はいつ？優太達とおる時になって、取材中になって…あと一回はいつなん？！」

平「……岸くん達に、、会う前…」

永「まじか……まさか３回も…」



だからこんなに頭痛がするんだと思う。
酸素不足になりすぎたから。



平「あぁ…いっ…」

永「頭痛いんはそのせいやな。そりゃあ痛くもなるわ。…ったく、、いっつも隠さんと言えっていうてるやん」

平「…ごめんなさい」

永「はぁ…」



廉にこんなに頭を抱えさせて…
みんなに心配かけたくないからって黙ってたけど、それがダメだった。
余計に心配と迷惑をかけてしまった。



平「本当にごめんなさい」

永「…ん、わかってくれたらええ」



なんだかんだ廉は優しいんだ。

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