俺らが紫耀を守るから26

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永瀬side

平「んー…」

永「…ん？」



夜中、隣のソファで寝てたらベッドから何か聞こえてくる。



永「しょお？」

平「…はぁはぁ……けほっ…」

永「汗すごいな。しんどいよな」



タオルで汗を拭って、パジャマも汗だくやから着替えさせたほうがええか。



永「しょお、少し起きれるかな？」

平「はぁっ…こほこほ……れん…」

永「汗かいて気持ち悪いやろ？パジャマ着替えよっか」

平「ん…」



全く力の入ってない紫耀を抱き起こしてパジャマを脱がせ、体を拭いてから新しいものを羽織らせた。

今熱が下がってるとこやから汗がすごいんやろう。
あと少しの辛抱や。



永「喉は乾いてない？」

平「…飲みたい」

永「これええよ」



ゆっくりとペットボトルを傾けて少しづつ飲ませた。
水分補給は大事やし。



平「…はぁ…体、、だるい…」

永「熱もまだあるけど少し下がったかもな。あと少し頑張ろう」

平「…ん」



くたっとなった紫耀をまた横にさせて、眠れるまでお腹をトントン。

外が明るくなってきてる。
もう５時か。



平「…れん」

永「ん？」

平「俺、、聞きたい」

永「なにが？」

平「…なんの病気なのか」

永「えっ」



まさか今言われるとは思わんくて、思わず目を見開いてもうた。



永「いや…えっと、、」

平「お願いっ…教えて…けほっ…」

永「んー…」

平「俺、、夢見てたの…」

永「え？」

平「今みたいに入院してて…そばにはママが座ってて…けほけほ…、大丈夫大丈夫ってトントンしてくれてて…」

永「…」

平「でもね、、起きたら…ママはいなくて…、、おばあちゃんが……はぁはぁ…」

永「うんわかったから。もうやめとこうな」



まだ話すのはきついはずや。
熱もあるんやし、昔のことは思い出したくないはずやのに。



平「(フルフル)おばあちゃんがっ……ママが倒れたって……過労…で、、俺のせいで…ママが…」

永「違う、しょおのせいやないから」

平「おれのせっ……俺が病気になんて…なったからママはっ…ぅぅ…」

永「しょお…」



やっぱりこいつは忘れてなんかいなかった。
昔のこと、ずっと引きずってきたんや。



平「ごめんなさいっ…」

永「謝らんでええからな…」



堪らなくなってその震える体をギュッと抱きしめた。



平「…ママっ…俺のせいでっ、、、ごめんっ…」



何もしてやれんことに腹が立つ。
こうやって抱きしめることしか…



その日の朝、紫耀は疲れて眠るまで腕の中で泣き続けた。

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