#3 ページ39
「おぉ、三ツ谷、たけみっち、A。」
振り返ったドラケンは頭から血を流していた。
『ドラケン…』
「A！三ツ谷！たけみっち！」
『エマ、遅くなってごめん。』
三ツ谷が向こう側にいるぺーやんに叫ぶ。
「ぺーやん、テメェ！何愛美愛主とつるんでんだよ！」
「うっせぇ三ツ谷、テメェも殺すぞ！」
「あぁ！？」
エマが叫ぶ。
「ぺーやん卑怯だよ！いきなりバットで襲ったり、こんなに大勢連れて来て…！それでも男！？」
「…」
ぺーやんは口を開こうとはしない。
「あぁー疲れた。」
ドラケンのその言葉を聞いたわたしと三ツ谷は、ドラケンと入れ替わるように前に出る。
「後は頼むぞ。三ツ谷、A。」
「ウッス。」
『うん。』
それを見た愛美愛主がわたし達に言う。
「てめぇら！3人でかなうと思ってんの？」
「うっせぇボケ。」
「それにひとりは女の子じゃん？姫だかなんだか知らねぇけど、いい歳してダッサいお面なんて被って頭大丈夫？」
『…三ツ谷、あいつは絶対わたしが殺る。』
このお面を馬鹿にした罪は重い。
浴衣でどこまで出来るか。
いざとなったら破くまでだ。
「4人まとめてやっちまえ」
『…』
バンブーーー……
『!!!』
ババンブーーー…
「はぁ、やっと来た、」
「この排気音、」
ドラケンも三ツ谷も気づいている。
(この排気音は、)
「マイキーのバブだ。」
バブに乗ったマイキーが愛美愛主の後ろから現れる。
『マイキー…』
マイキーの姿を捉えるだけで安堵感でいっぱいになる。
なんだろう。この安心感は。
バイクを止めたマイキーがこちらへ歩いてくる。
「なるほどね。オレを別のトコ呼び出したのはケンチンを襲う為ね。」
『…!!』
マイキーの言葉で納得する。
マイキーはぺーやんに呼び出されてたんだ。
「で、オレのせいにして東卍ふたつに割っちまおう…と」
「オレはただパーちんを！」
叫ぶぺーやんにマイキーが続ける。
「これはオマエのやり方じゃねぇ。
………誰にそそのかされた？」
『…』
ぺーやんの答えを待っているとぺーやんでもマイキーでもない、違う声が聞こえてきた。
「へー、意外。マイキーって頭もキレるんだね。」
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作者名：Tmwixx | 作成日時：2022年10月10日 9時
