53話 ページ11
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中原家と言えば、今や日本で1番金持ちと言われてる家だ。
Aの父は某大手ゲーム会社の社長。
母は大物女優だった。
だった、と言うのは、母親がもう亡くなってしまったから。
今はもう亡くなってしまった母の代わりと、父の会社の宣伝の為に涙斗は俳優になった。
父親は母親が亡くなって暫くした頃、その時社長秘書だった女と再婚。
「とまぁ、ここまでが中原家の家事情だ」
「頭痛くなんなぁ」
「とりあえず金持ちなのは分かった」
「おい」
「でもさー、そんな家でAちゃんが普通に会社員してるの可笑しくなーい？」
「まぁ話はまだまだ序盤だから。最後までしっかり聞いてくれ」
中原家の兄妹2人は、両親からとても愛されて育ってきた。
両親はなにぶん忙しい仕事で家にいる時間が極端に少なく、一緒にいる時間が少なかったが、それでも自分たちの子供を愛していた。
両親がいない間、家には2人の兄妹と2人の使用人。
家がすぐ近くで涙斗と同級生だった俺は、幼馴染みとして認められていたから中原家によく遊びに行っていた。逆に俺の家に2人が来ることも何度もあった。
父親は理系を専攻し、母親は語学を専攻していたため家庭教師なんて雇わなくても立派に2人は育っていった。
Aは文系、涙斗は理系に成長していった。
テストは全教科ほとんど100点。
両親も子供たちを褒めた。
両親から愛され、環境にも愛されていた兄妹。
まさに夢のような生活だった。
そんな2人の、夢。
「ねぇ、2人は夢ってある？」
『夢？』
「そう言う海斗はなんかあんの？」
「いやないけどさ。2人って何でも出来るし恵まれた環境じゃん？オールマイティだから何か目指してるものとかあんのかなーって思っただけ」
「俺はある」
『私も！』
「へー。どんなの？」
「俺は父さんの会社を継ぐ！んでもって、父さんが経営してた頃よりもっとデッカい会社にする！」
『私はお母さんみたいな女優さんになりたい！』
そんな2人の夢は、涙斗が12歳、Aが9歳の時に無くなった。
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ちー(プロフ) - まなさん» ありがとうございます！よんもじ三銃士いいですよね！受験シーズンなので更新遅いですが頑張ります！ (2018年1月26日 22時) (
レス) id: 808e1a3960 (このIDを非表示/違反報告)
まな - 今更ですが続編おめでとうございます！よんもじ三銃士が出てくるなんて…！嬉しいです！これからも更新頑張ってください！ (2018年1月25日 23時) (レス) id: 28d290e66d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちー | 作者ホームページ：
作成日時：2018年1月10日 23時
