西くんと【1】

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「ねー、まだー？」



『まだ会社にもついてないよ？』



「だって遅いんだもん。」



『まだお仕事はこれからだよ』



「今から迎えに行きたい」



『だめだめ笑』



家を出て1時間も経ってないのにかかってくる電話



『たかは今何してるの？』



「んー、朝ごはん」



『そっかそっか』



「今日もおいしいよ。」



『ふふ、ありがと』



気がついたらつい話しこんでいた



『あっ、たか、そろそろ切らなきゃ…いい？』



「すぐ…すぐ帰ってきてね！すぐだよ！」



『うん、すぐ帰る！』



ばいばい…



涙声で切られた電話



あんなに寂しがり屋だったけ？笑



久しぶりにゆっくり出来るって思ってたから



寂しかったのかな。笑



よし、お仕事頑張ろう。



たかの声を聞いたらそう思えた









「まだですかー？」



お昼になると再び電話がかかってくる



『うん、まだだよ〜』



「…早く帰ってきて。」



たか、今日それしか言ってない。笑



『たか、可愛い』



「…可愛いって言うな！」



「あとどんくらい？」



『あと少しだよ！』



「ほんと！？」



一気に声色が変わる



しばらくして電話を切る



少しでも早く帰れるように



一生懸命、仕事に励んだ

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