201._慰め ページ6
Aがとる行動は、お互いを接触させないこと。そして、その為にAはオレ達の矛先を自分にむけさせた。
鎖野郎の目的が復讐なら既に偽物の死体で戦意は削がれている。だからこそ緋の眼の奪還に力をいれざる終えない。……つまり、オレ達さえどうにかしてしまえばよかった。………さすがとしか言いようがないな。
…だが、ひとつひっかかる。
Aには計画の一連は伝えていない。
その為、ノブナガと敵対する前に偽物の死体を確認したことになる。それは可能だ。ひっかかっているのは……別れ際のあの行動。
彼女からのキス。それも唇。
離れたときのAは少し照れていて、ぎこちなくて…寂しそうだった。
まるで子供の頃に『大人になったらいつか私を忘れていく』と言ったときみたいな。
あのときに、覚悟を決めたように見えた。
「……それもこれも、済む話か」
「?団長、なにか言ったか」
「いや」
鎖野郎を殺せば全て済む。
……彼女はオレ達と敵対することにどれだけの神経を割いているか。ウボォーを殺した者が自分の弟子で、どちらを殺すわけにもいかず、結果敵対するという行動しか取れなかったAは……孤独でずっと心を痛めている。
彼女が殺せないのならオレ達が殺す。そうすれば、Aはもう狭間に揺られることはない。
殺せばAは傷つくだろう。あの時のように悲しむだろう。でも、その傷はオレがいくらでも慰めることができる。
……結局、オレは彼女と離れることが我慢ならないだけだな。
自分の素直な感情に、薄く笑った。
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JRPG(プロフ) - また、いつもコメント本当にありがとうございます。ここまで読むのもなかなか大変だと思います…。全然レスをしてないのですが、ちゃんと読んでいますのでどうぞこれからも楽しんで頂けたらなぁと思います。 (2022年12月6日 11時) (レス) id: 32ca7a2207 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。気付いたら話数が足りなくて続編にいきました。なんだかんだグリードアイランドもそれなりに書きそうな予感がしてます。それと、書き直し版(仮名)ですが数話分はできています。この速さに自分が一番驚いてます。 (2022年12月6日 11時) (レス) id: 32ca7a2207 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 更新ありがとうございます!パクの想いが染みすぎて、、本当にいつもありがとうございます♪ (2022年11月21日 17時) (レス) @page35 id: da53461c26 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 更新される度味わいながら読ませて頂いてます。この作品が本当に大好きです。これからも陰ながら応援しています。 (2022年11月21日 1時) (レス) @page35 id: 310888c201 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。いよいよ佳境です。前回同様、書いてすぐ投稿してるので可笑しいとこあったらあとで直します。とりあえずバンバン上げていきたいです。 (2022年11月16日 0時) (レス) @page28 id: 32ca7a2207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:JRPG | 作成日時:2021年10月16日 19時