197._楽しみ ページ1
「今日が9月の第一週目の土曜日。今日中に本拠地に戻れば来週、鎖野郎に会うことはまずないだろう」
外から雷の音が聞こえる。
「悪い予言を回避するチャンスが与えられてる所がこの予知能力の最大の利点だ。オレ達がこの地を離れて鎖野郎と戦いさえしなければ、逆に100%この予言は成就しない」
ここから離れる以外の選択はない。
「ノブナガ。お前やウボォーは特効だ、死ぬのも仕事の１つに含まれる。お前らすすんで捨て石になることを選んだんじゃなかったか」
ノブナガの雰囲気が変化する。この状況を理解してまで留まろうとはしなかった。
「……団長はいいのか」
ノブナガは息を吐いてからオレに言う。
「なにがだ」
「Aだよ。…オレ達と敵対するなんてことがあったか？」
ノブナガの言葉は最もだ。
Aは嘘でもオレ達を悪くは言わない。敵対することはあり得ない。実際、そうだ。
「Aにかんしては問題ない」
「問題ないって言われても、そう思ってんのは団長だけだろ」
「は？」
若干数名がノブナガにきつい視線を向ける。…説明しなくてもいいと思ってたが…彼女が疑われたままなのも考えようだ。
「そもそも鎖野郎の仲間ならノブナガに正体を明かすのはリスクでしかない」
「……ああ。それはオレもわかってる」
ノブナガはふてくされたような顔で近くに座った。
「Aは鎖野郎ではなく自分を追わせようとした。それによって、鎖野郎とオレ達を接触させないようにしてる」
「何のために？」
「………さぁ、そこから先は自分で考えたらどうだ？」
そうも思ったが、やっぱりわざわざ話すこともない。真意を見れるのはオレだけで十分だ。
ノブナガはあからさまに青筋を立てて立ち上がる。
本当にAはオレ達のことをよくわかってる。もしあの場にいたのがノブナガでなければ別の方法を取った。このやりかたはノブナガに適材だった。
この場を去ることはAにとってもいいことだ。
当初の予定とは違ってそうだが…次に話をするのが楽しみだな。
「…団長、なにわらってんだよ」
「ああ、悪い」
オレは少しも悪いと思ってないようにノブナガに答える。ノブナガは予想どおり声をあらげた。
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JRPG(プロフ) - また、いつもコメント本当にありがとうございます。ここまで読むのもなかなか大変だと思います…。全然レスをしてないのですが、ちゃんと読んでいますのでどうぞこれからも楽しんで頂けたらなぁと思います。 (2022年12月6日 11時) (
レス) id: 32ca7a2207 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。気付いたら話数が足りなくて続編にいきました。なんだかんだグリードアイランドもそれなりに書きそうな予感がしてます。それと、書き直し版(仮名)ですが数話分はできています。この速さに自分が一番驚いてます。 (2022年12月6日 11時) (レス) id: 32ca7a2207 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 更新ありがとうございます！パクの想いが染みすぎて、、本当にいつもありがとうございます♪ (2022年11月21日 17時) (レス) @page35 id: da53461c26 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 更新される度味わいながら読ませて頂いてます。この作品が本当に大好きです。これからも陰ながら応援しています。 (2022年11月21日 1時) (レス) @page35 id: 310888c201 (このIDを非表示/違反報告)
JRPG(プロフ) - 作者です。いよいよ佳境です。前回同様、書いてすぐ投稿してるので可笑しいとこあったらあとで直します。とりあえずバンバン上げていきたいです。 (2022年11月16日 0時) (レス) @page28 id: 32ca7a2207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JRPG
| 作成日時：2021年10月16日 19時
