180._初めて ページ34
鎖野郎が弟子だと分かって、Aはオレたちと鎖野郎がぶつかることを避けようとする。そう考えるのが自然。
…だが、やはり分からない。
ノブナガを挑発したことで鎖野郎からAへと矛先を向けさせる、というのはなんとなくわかった。だが、それなら鎖野郎を隠してしまった方が早い。
オークション品を手に入れたオレたちに留まる選択肢はない。だがAの行動は矛盾している。………死体の偽装はAにとって予想外だったのかもしれない。しかしそう考えても鎖野郎をどうにかした方が明らかに早い。
オレたち13人を動かすより単独である鎖野郎1人を動かす方が確実。
「………」
クロロは頭を少し下げ長考する。
「……団長、あれ楽しんでるよね」
「…そうね。こんなこと初めてだもの」
マチの言葉に視線がクロロへ向く。確かにクロロの頬はどこか緩み、真剣ではあるもののどこか楽しそうに見えた。
「そういえばノブナガ。あの子供はどうしたの」
マチがノブナガに聞く。ノブナガはうっ、と言葉を詰まらせた。
「聞かなくてもわかるよ。きと逃がしたね」
「っ!いやあれは仕方なく」
「あんな子供に逃げられるなら、Aに殴られるのもなとくね」
フェイタンはにやりと笑ってノブナガを挑発する。それに黙っていられるわけもない。
「フェイ!!そこに直れ!!ぶった斬ってやる!!」
「今のノブナガなんでも切れるね」
「ちょっと、団員同士のマジギレご法度だよ」
面白そうに笑うフェイタンに斬りかかるノブナガ。それに気づいていながら自分の思考を優先させるクロロ。
「………」
ここにAがいたら多分笑いながらフェイタン側についてノブナガとじゃれ合うんだろう、と考える。
今のノブナガにはさっきまであった殺意のような感情は感じられない。
扉から飛び出してきたノブナガはAを殺してしまうような勢いだった。
「………」
…嫌な予想は当たった。鎖野郎は彼女の知り合いだった。ならAは私たちの敵……?
A、あなたは一体何をしようとしているの。
「パク?」
パクノダは最悪の想像をしてそれからマチを見る。
「………なんでもないわ」
もし、Aが敵だったら彼女を殺せるか…そう聞くことはかなわなかった。
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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです!! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、! (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです!!!!応援してます!!先の展開が楽しみで仕方ありません!! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:JRPG | 作成日時:2021年6月12日 19時