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172._ファン ページ26

私は考えて、椅子から立ち上がり二人の前に立つ。

『そう…。なら、改めて言っておくよ。私にとって君たちの成長や活躍は自分のことに等しい。君たちが笑えば私も嬉しいし、君たちの怒りは私に伝染する。投資は惜しまない、と言ったでしょう?君たちの親、なんてつもりはないし気もないけど……強いて言うならファン?かな』
「は、ファン?」
『…私にとって君たちは夜空に輝く白く目映い星なんだよ』

私は二人をそっと抱き寄せる。…ああ、そうだ。二人は私にとっての白い星。眩しい、だから引寄せられる。

『…次は、私からも質問いいかな』

私は二人をゆっくりと解放する。

『鎖使いと君たちは知り合い、なのかな』
「!」

二人が反応を見せる。油断していて備えは出来なかっただろう。二人の表情は肯定を示していた。

『やっぱりそうか』
「!…なんで」
『そんな気がしたんだ。彼の特徴がどうにもキルアから聞いた"クラピカ"って子と重なってね』
「会ったの!?」
『いや、遠目から観察しただけに過ぎないよ。…勘かな。もし、本当にクラピカなら…旅団に引き渡す訳にはいかないでしょう』

私は元の椅子に座る。

「…Aはそれでいいの?」

ゴンが聞いてくる。

「っゴン、何言って」

キルアの言う通り、ゴンの質問にどう答えたとしてもなにも変わらない。けれどゴンは真剣だった。

『…今ここにいることが私の選択だよ。鎖使いがクラピカだった以上、私は復讐者にはなれない』

だからこれ以上ここでは誰も死なせない。

『だから安心して。私は鎖使いを殺さない』

二人と目を合わせる。ゴンとキルアはお互いを見る。

そして深く息を吐いた。

「よかったぁ。もしAと戦うことになったらどうしようって思ってたんだ」
『もし戦うことになっても、私がゴンを殺すことはないよ?』
「あーあ、あんだけ考えたのがバカみたいだな」
『私を倒す算段かな。是非ともききたいね』
「ぜってー、教えねぇ」

ふ、と湧き出た笑いが部屋に広がる。とりあえず二人の私に対する敵意は完全にとれたと言っていいだろう。

「Aはこれからどうするんだ」

笑いをおさめたキルアが問う。

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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです!! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、! (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです!!!!応援してます!!先の展開が楽しみで仕方ありません!! (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:JRPG | 作成日時:2021年6月12日 19時

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