162._叶わない ページ16
子供二人が逃げ出した後、後を追おうとも思ったが振り回されている気がして苛立ちを押さえるようにアジトで待機していた。…今からセメタリービルに向かってもことが済んだ後だろう。
人の気配が近づいてくる。一人、それも女。恐らくAだろう。団員らはビルにいる。
予想通り入り口から顔を覗かせたのはAだった。Aはまずオレをみた後辺りを見回す。
『？あれ、2人は』
「逃げられた」
言いたく無かったが渋ると余計に感情が昂りそうで即答する。Aはぽかん、としてから何故か笑った。
『……逃げた？そう、そうなんだ』
「…なんだよ」
『いや、まさかノブナガから逃げるなんて。…ふふ、そうか。私の考えなんて子供には叶わないな』
イラッとするが逃げられたのは事実なので言葉には出さない。
Aは何か考えた後背中を向ける。
「おい、どこいくんだ」
『二人が居ないならここにいても仕方ないもの』
「団長が戻ってくるまで待つんじゃねーのか？」
ぴく、とAの足が止まる。当然のように返答しただけなのでその反応には疑問を覚える。…振り返ったAに更に違和感を覚えた。
『それはできないよ』
「？どういう意味だ」
『ノブナガ…私ね。本当は全部知っていたんだ』
いまいち言葉の意図が分からない。だが、その時のAは確かにいつもの彼女とは違っていた。
『鎖使いも、ウボォーギンの場所も、こうなる未来、全て』
「………おい。さっきから何言ってるか全然わかんねーよ。全部知ってたって…冗談でも笑えねぇぞ」
オレは自分の体に力が入るのがわかった。自然と声も低くなっていた。……何をしたいのかが分からない。全部知ってた？じゃあなんで言わない。…嘘、だとしてもつく理由がない。
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JRPG(プロフ) - コメントありがとうございます。とてつもなく間が空いた気がするのは気のせいではありませんでした。ただ凍結することはないので連載再開までに終わるかどうかですね。 (2021年10月16日 20時) (
レス) id: 1f8a9e8183 (このIDを非表示/違反報告)
レネット(プロフ) - 更新待ってます (2021年10月4日 0時) (レス) id: ec8ec8961f (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 好きです！！ (2021年8月12日 1時) (レス) id: 87c9802a04 (このIDを非表示/違反報告)
かるー(プロフ) - 大好きです、、、、！ (2021年7月26日 13時) (レス) id: 23539fd70e (このIDを非表示/違反報告)
めありー(プロフ) - コメント失礼します。ずっと前から大大大大大好きです！！！！応援してます！！先の展開が楽しみで仕方ありません！！ (2021年6月15日 23時) (レス) id: 3db33b5493 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：JRPG
| 作成日時：2021年6月12日 19時
