不器用なふたり[２]

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小瀧side

桃「淳太さん」

黄「ん？」

１週間がたって、今日は休みの日。

今は淳太さんの家に来てて。

料理してくれてるんやけど、包丁使い慣れてないのかどこか危なっかしい。

桃「ほら、こうやるんですよ」

後ろからまわって淳太さんの手に自分の手を重ねる。

淳太さんの顔が赤く染まってて、手も少し熱い。

桃「不器用なんやから」

黄「……うるさい」

照れてる淳太さんを見て、頬が緩む。

休みの日にこうして淳太さんといられるのが幸せ。

神ちゃんの言葉が頭によぎるけど、少しくらい長くいたいから。

やって、きっとすぐ別れなきゃいけないんやろ？

重岡くんが来たら、もう淳太さんは俺のとこに戻ってこないから。

桃「こっち向いて」

素直にこっちを向いた淳太さんの頬にキスをする。

愛しい、そんな言葉しか出てこなくて。

包丁をおいて、強く抱きしめる。

俺の気持ちがちゃんと伝わるように。

黄「……苦しいって」

桃「我慢してください……少しだけ」

そう言えば、抵抗してた力もなくなって。

目一杯抱きしめる。

離したくない。

誰にも渡したくない。

俺のそばにおってや。

泣いてるのがばれないように、肩に顔を埋めた。

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