不器用なふたり[２]

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小瀧side

仕事中、どうしても淳太さんを目で追ってしまう。

ひとつも表情を見逃したくなくて。

あ、目合った。

小さく手を振れば急に慌て出す。

淳太さんと付き合い始めてから色んな一面見れるようになった。

今まではかっこいいってばかり思ってたのに

桃「……可愛い」

すぐ照れたり、恥ずかしがってはにかむ笑顔も、全部可愛い。

俺の方が何個も年下やのにリードしたくなる、そんな人。

仕事が終わったらすぐ、俺は淳太さんのとこへ行く。

桃「お疲れさまです」

黄「あんな、仕事中手振ってくるのは辞めてや」

桃「恥ずかしいからですか？」

黄「ちゃ、ちゃうし」

動揺しとんのが分かりやすい。

黄「言うこと聞かないんやったらすぐ別れるから」

怒ってしまったみたいで、帰ろうとするから後ろから抱きしめて。

桃「ごめんなさい、もうしません」

反省してるわけやなくて、ただ近くで顔を見たいだけ。

黄「は、なせって」

桃「嫌です。淳太さん、逃げるやないですか」

黄「圧が凄いねんて」

桃「そりゃそうですよ。愛してますから」

淳太さん、耳まで真っ赤やけど俺やって緊張したんですよ？

愛してるとか、言い慣れてへんから。

黄「と、とりあえず離せ。帰れへんやろ」

俺の腕をほどこうとするから、少し赤い頬にキスをした。

桃「帰り、待ってますね」

栗色の綺麗な髪の毛をそっと撫でてその場を離れる。

黄「………熱い」

照れてるの、バレバレですからね？

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