参 ページ29
ゾ「もうわかっとるみたいやけど、俺は人狼っていう種族のアヤカシや。ロボロも同じな？」
『人狼……』
目の前の彼のように、文字通り人にも狼にもなれるってこと……？
ゾ「俺らの故郷の山は、ここからずっと離れた所なんやけどな。人間に潰されたんや。俺らの山は、人間の手によって消された」
『……』
ゾ「それで俺らは別の山に逃げることにしたんや。でもその旅はとても困難なもので、仲間は次々に死んでいった。最終的にあの山の人狼で生き残ったのは俺とロボロだけやった。
別の山に住む人狼。そいつらは俺らのことを受け入れんかった。ロボロを理由にな」
『……ロボロを？』
ゾ「ロボロはな、人狼の中でも特に人間の方の血が多いんや。そのせいで完全に狼に変化することができひん。
他の山の狼はロボロを妖怪の落ちこぼれ、……【劣等生】として拒んだんや」
『ッ！』
聞き慣れたその言葉にドキッとする。
ロボロも、【劣等生】……？
ゾ「俺はその山の人狼全て食い尽くすのもありやと思ったんやけど、ロボロに止められてな。それで俺らは人里に降りたんや。
……だけど、そこでも駄目やった。人狼の力を制御できひんロボロは人間の前で狼に変化して、それを見た人間はロボロを拒んだ。
そうしていくつもの町を転々としているうちに、この町に辿り着いたんや。俺らにとっては、影も食料に入るからな。だけどこの町には、その影を倒す巫女がいた」
『……』
ゾ「どうや？あやかしを倒すのが巫女の仕事。Aは、ロボロを倒すべきモノやと思うか？」
ゾムの質問に、私は何も答えられなかった。
「巫女」としてなら間違いなく、答えはYES。
けれど「私」としてなら、答えはNOだ。
だって、私はロボロを悪いアヤカシだとは思えない……。
ロ「思ったより早いなぁ。誰かに手助けでもしてもらったん？」
シ「そんなの関係ないやろ。
俺の巫女、返してもらいに来たで」
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シリウス(プロフ) - フェノさん» コメントありがとうございます！そう言っていただける作品を書ききることができ、嬉しいです！ここまで本当にありがとうございました！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
フェノ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした！とても面白くて、毎回の更新が待ち遠しくなるほど大好きでした！！番外編も、無理しない程度にがんばってください！！これからも応援してます！ (2019年10月9日 22時) (レス) id: dddb82ec89 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 鈴蓮さん» コメントありがとうございます！ここまで本当にありがとうございました……！！ (2019年10月9日 16時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます……！ (2019年10月9日 7時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 千12さん» プロ結果！！((殴 すみません調子乗りました← コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
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