参 ページ3
丑三つ時。
それは草木も寝静まる不吉な時間であると同時に、私達の仕事の時間。
シ「やっぱAにはその服が似合っとるなぁ〜」
長い黒髪を1つに纏め、巫女特有の赤い袴を揺らして鳥居の下に立つ。
弓を肩にかけ、龍笛を片手で握り締めた。
『シャオちゃん、準備できた？』
シ「おう！」
『よし、じゃあ行くよ！』
龍笛に口をつけ、音を奏でる。
静かな夜空に龍笛の音色が響き、隣に立つシャオロンは目を閉じてその音色に聞き入る。
＿＿イ、タイヨォ
その音色に、呻き声が交ざるまでは。
私もシャオロンも目付きを変え、2人で背中合わせになって影と向き合う。
これが巫女の仕事。
毎晩龍笛を吹いて、街にいる影をこの神社に引き寄せる。
そしてこの敷地内に呼び寄せた影を、
＿＿射る。
私は背中の箙から矢を取りだし、弓を構えた。
『……ふぅ。こっちは片づいたかな。シャオちゃん、そっちは？』
振り返れば、龍の姿で影を食らうシャオちゃんの姿が。
そちらに駆け寄れば、シャオロンはその大きな瞳を見開く。
シ「Aッ！」
突然、長い尾が此方に向けられた。
それは私を包み込むように曲がり、私の背後にいた影を2つに裂く。
シ「Aに触れんな、ゲスが」
いつの間にか人間の姿に戻っていたシャオロンは私を後ろから抱き締めると、2つに裂かれ消えかかっていく影を睨み付けた。
シ「Aも何油断しとんねん！」
『ご、ごめん……』
シ「数少ないからって、油断したらあかんで？」
『うん……やっぱり、最近減ってきてるよね。影の数』
以前はこの神社を埋め尽くすほどに集まっていた影。
それが今では、以前の半分以下程の数となっている。
まぁその分早く仕事も終わるし、こちらとしては喜ばしいことなんだけど。
……何かあったのかな？
シ「……なーんか、嫌な臭いがするんよなぁ」
『影の甘ったるい臭い以外で、ってこと？』
シ「おん。何て言うたらええんやろ。なんかこう……獣みたいな」
『獣……？』
あやかしとか、そっち系の類いってこと……？
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シリウス(プロフ) - フェノさん» コメントありがとうございます！そう言っていただける作品を書ききることができ、嬉しいです！ここまで本当にありがとうございました！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
フェノ(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした！とても面白くて、毎回の更新が待ち遠しくなるほど大好きでした！！番外編も、無理しない程度にがんばってください！！これからも応援してます！ (2019年10月9日 22時) (レス) id: dddb82ec89 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 鈴蓮さん» コメントありがとうございます！ここまで本当にありがとうございました……！！ (2019年10月9日 16時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - 完結おめでとうございます……！ (2019年10月9日 7時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - 千12さん» プロ結果！！((殴 すみません調子乗りました← コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
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