私と君の奇跡の１年間【名前変換オリジナル】

１９話：側にいたい ページ21

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『優斗くんっ！！』

病室につくとすぐに彼の名を呼んだ。優斗くんは、私のことを見るとベッドから立ち上がった。

「A...！？」

『優斗くん...ごめんな...！？』

ごめんなさい、そう言おうとしたのだがそれは途中で途切れてしまった。

その理由は

「A、良かった...！！」

優斗くんに抱きしめられているから。この状況に頭がついていかなかった。
なぜこんなことになってるんだろう。謝ろうとしたら、優斗くんが勢い良く抱きついてきて。

少し、落ち着いてくると今度は恥ずかしさがこみ上げてきた。鼓動も早くなってくる。

『あ、あの、優斗くん...？

その、ちょっと..』

この状況、恥ずかしくはあるが嫌なものでもないので、離れてとまで言えなかった。それが悪かったのか優斗くんは抱きしめる腕により力を入れてきた。

「俺、Aに嫌われたのかと思った」

『そ、そんなわけない!!

私の方こそ嫌われたかと思ってた…
あのとき何もできなくて…』

「嫌いになるわけないだろ!!」

珍しく声を荒げる優斗くん

“嫌いになるわけない”
思っても見なかった言葉にすごく嬉しくなる

「なぁ、A

もう俺の側から離れないでくれ
お前が来なくなってからすっげー寂しかった
だから、頼む…」

優斗くんの言葉に心臓がドクンと跳ねる

だけどその言葉は私が期待しているような意味であるはずがない
そう分かってはいてもやはり好きな人にそんなことを言われると嬉しいわけで…

『……ごめんね、優斗くん

私、ずっと貴方と顔を合わせるの怖かった
嫌われたらどうしよう、拒まれたらどうしようって
だから逃げてたの…優斗くんと向き合うことから

でももう逃げないから、側にいる強くなるから

だからこれからもよろしく、ね？』

「あぁ！！」

『ありがとう』

そして私は彼の背中に腕を回した

やっぱり私はこの人が好きだ、大好きだ
彼が許してくれる限り、ずっと側にいたい

そういった想いを込めて彼を抱きしめる腕に少しだけ力を込めた

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２０話：お姉さん→←１８話：伝えるべき言葉

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