mellow

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わたしはイマークを好き(かもしれなくて)、イマークはお姉ちゃんが好きで、お姉ちゃんはジェノが好きで、ジェノは他の誰かが好き？鍵の壊れた使われていない空き教室はないくせに、1番ありえなさそうな少女漫画的展開がくるとは思ってもみなかった。ジェミンたちは知っているのかな、でも勝手に聞くわけにもいかないし教えてくれないだろう。ジェノを含めあの4人はおちゃらけているくせに、自分ではない誰かの繊細なことは絶対口外しないのだ。イマークのことはわたしがつついたからボロが出てしまっただけで、それまでは口を硬く閉ざしていたし。





ジェミンにあのお店で買ったものを渡せたのはあれから1週間後のこと。特に理由があった訳ではなくただ単にわたしが忘れていただけで、その間にボラム先輩が来る回数が減ったらしいからご機嫌取りで買ったそれは必要がなくなりわたしが使ってしまおうかと思ったけれど、普段お世話になってるし、若干お返しを期待しつつあげると、ナナはいつでもAの味方だからね〜と想像以上の喜び方をしてくれた。









「夏休みなにすんの？」
『バイトしてバイトしてバイトしてナナとチョコレートフェア行ってバイトしてバイトする』
「俺達とは遊ばないつもり？」
『そんな話しなかったじゃん』






先生たちの会議のため自習になり、提出用の課題プリントが配布されて10分も経たず集中を切らしたらしいドンヒョクが、わたしの答えをカンニングしながら尋ねてくる。それを皮切りに段々騒がしくなるクラスメイト達は、夏休み前の期末テストのことなんてすっかり忘れているようだった。テストをパスしなければ夏休みは補習で週3回学校に来なければならなくなるからそれだけは嫌だ。平均点プラス10点を目標に、寝る前もノートを見返したり出席しなかったものに関してはコピーを取らせてもらったりしている。分かっていることで失敗をしてそれにまた時間を費やしたくない。







赤点を取らなければいいっていうけれど、わたしは進学をしたいからいい点を取るに越したことはない。というか普段の生活態度からしてテストでカバーするしかないのだ。

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