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いい匂いに釣られて足を動かすとそこは屋台街だった。
Aは色気より食い気だよね、昔から友達に言われてきたそれは今も変わらない。
友達また馬鹿にされたとふてくされたいる私に、その方が好きだと笑ってくれたジョンウ。Aは他の子みたいに変な風に色気付かないでね、とジョンウが告げたそのお願いに対して、今ならもっとうまく返せる気がする。ジョンウの中で“おんなのこ”になれる日は来ないのだと思い込み泣きそうになったあの日、たぶん、その言葉の裏には別の意味があるような気がしてならない。
『どうしてって聞けばよかったな』
無意識のうちに並んでいたのはたい焼きの屋台で、あんこだけじゃなくてクリームとかチョコとか、ずいぶんとバリエーションが増えたらしい。お行儀悪いけれど食べ歩きをして、少しどこかで休憩したらホテルに向かおうと、同じ味であるはずないのに私は自然とあんこを注文していた。
「あっ」
後ろから突然聞こえた声に振り返ると、マスクと眼鏡をかけて黒いキャップを被った男の人と目が合った。その人は手で口を抑えて、すみませんと謝ってきたけれど、その視線は私が頼んだたい焼きを追っていた。
『これ食べたかったんですか？』
「…正直」
『…そしたらどうぞ、私あんこにこだわりないので』
「いや、でも早い者勝ちだし…他のにやつします。すみません」
『はんぶんこします？』
「えっ」
『私旅行で来たんですけどホテルのチェックイン待ちで。時間あるならそれまで付き合ってください』
おじさんに袋に包んでもらう前に半分にしてほしいと頼むと、包丁で綺麗に均等に切ってくれた。彼に渡すと、5分程度しか時間がないけどいいのかとそれを受け取り、ここだと邪魔だから向こうに行こうと路地裏を指差した。暗くてじめじめしてそうだったけれど、あれなら確かに誰も寄り付かないからゆっくりできそうだと思い頷く。隣を歩く彼の顔はどこか見覚えがあった。
「おお、うまい」
『あんこが人気なのかな、あんこだけラストだった』
「王道が好きなんじゃないですか、あー、えっと」
『A』
「Aさんはどうしてあんこにしたんですか？」
『…………思い出の味だから』
私は彼の名前は聞かなかった。言いたくなさそうだったし、何よりも知っていた…というか、ぱっと思い出したから。ジョンウのグループはどんな子たちがいるのだろうと、メンバーだけでも知っておこうとネットで検索をかけたから。
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Kiki(プロフ) - ジュン三原さん» ありがとうございます！番外編考えてみます〜(^〇^)想像しただけで楽しそうなのでたぶん書きます！！！そのときはぜひお読みいただけたら嬉しいです(>_<) (2022年9月28日 18時) (
レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - ありすさん» ありすさ〜ん！いつもありがとうございます(^〇^)推しのンウちゃんですが楽しんでいただけたようでよかったです(;o;)これからもお願いします(>_<) (2022年9月28日 18時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン三原(プロフ) - Kikiさん、完結おめでとうございます!告白のシーンとかジョンウ言いそう言いそうって思いながら読みました。番外編でメンバーに付き合った報告したお話とか読めたら嬉しいです♡無理にとは言いませんが(汗) (2022年9月27日 18時) (レス) id: e151fe0a99 (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - Kikiさん完結おめでとうございます〜！！！！今回も素晴らしいお話をありがとうございました！！！！これからも何回も読み返します( ；∀；) (2022年9月27日 12時) (レス) @page44 id: e88d06d936 (このIDを非表示/違反報告)
Kiki(プロフ) - アラムさん» ドンピシャですか！？めげずに完結できてよかったです(;o;)こちらこそお読みいただいてありがとうございました(^〇^) (2022年9月25日 18時) (レス) id: 8611e65663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiki
| 作成日時：2021年8月8日 13時
