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「ご馳走様でした。……おいエース、行くぞ」
「はいはい。今行くっての」
デュースがエースを引っ張って職員室を出る。その様子に、ふと昔の自分とデイヴを重ねた。
デュースみたいに真面目な子では無かったけど。よく職員室……特にクロウリーさんのところに入り浸る俺を、デイヴが連れ戻しにきてくれたっけな。
何だか懐かしさが込み上げてきて、思わず笑った。
「急に笑うな」
『んー、いや懐かしいなって』
「……あぁ、トラッポラとスペードか」
『そ。俺らもあんな時あったね』
ペンを走らせる音が止まって、デイヴの視線がこちらに向けられる。ね？と首を傾げれば、小さな笑い声がして軽く頷いた。
懐かしいなぁ、なんて。そう思いながら立ち上がる。
今日はレオナに頼まれてマジフトの練習見に行くことになってるんだよね。デイヴもそれを知っているため、俺に視線を向けることなくまたペンを走らせた。
『一人で寂しくなっても泣いちゃダメだよ？』
「早く行け」
そんな会話をしたのが二日ほど前。現在、俺は指導室でデュースと向かい合っていた。
デュースの頬には青あざが出来ていて、唇の端が切れている。制服も所々に泥がついていて、破れているところもあった。
当の本人は、今にも泣きそうな顔をして膝の上で拳を握っている。その手が、震えていた。
『……デュース、何があったか言わないと俺分かんないよ？』
「……別に」
エースとデュースが大喧嘩をしているとユウが駆け込んできたのが十数分前のこと。いつになく大きな喧嘩なのがユウの焦りから伝わってきた。
二人が喧嘩しているという教室に向かうと、机や椅子が転がっていて、その真ん中でデュースとエースが取っ組み合いをしていた。デュースの方が優勢で、エースを押さえ付けるように馬乗りになって拳を振り上げている。
その拳が振り下ろされる前に、俺は急いでデュースを押さえた。ばっと振り返ったデュースが俺を見て「やったしまった」という顔をする。
『デュース、落ち着いて。……こっちおいで』
エースをデイヴに任せ、俺はデュースの腕を引く。エースも所々に傷はあれど、やばそうな傷は無かった。
そのまま指導室まで来て、今この状態である。ユウが少し離れていた間に起こってしまった喧嘩らしく、きっかけが全く分からない。
どうしようかと頭を悩ませていると、デュースがぽつりと呟いた。
「……俺、エースが羨ましくて」
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あいらいん - なんでこれ公式じゃないんだろうって思うくらい好き (2023年4月4日 10時) (
レス) @page43 id: c168593882 (このIDを非表示/違反報告)
硝子ーtengitune.(プロフ) - このラジオに出れるなら私は最近泣いたの所に「プリ〇ュアで泣いた」って言いそう (2021年9月25日 20時) (レス) @page36 id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ鍋 - 碌無者さん» 完全な手違いですね……。消そうと思っていた方じゃない方を消してしまって……。ありがとうございます(ﾉД`) (2021年9月24日 7時) (レス) @page1 id: 067328da22 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - あんなに書いてらしたのに続編が消えていて……手違いでしょうか？ ご愁傷さまでございます。 (2021年9月24日 1時) (レス) @page50 id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 了解です！頑張ってください (2021年9月23日 22時) (レス) id: ae4d7ce9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2021年9月6日 22時
