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「てへじゃない。あの後お前のせいでどれだけ俺たちが迷惑したか。……特に俺」
はぁ、と態とらしいため息をついてデイヴがこちらを見る。アッシュグレーの目が、咎めるように細められた。
まぁ、何も言わずに旅行に行ったのは悪かったとは思っているので。……もちろん、その間に電話もメールもしなかったことも。
昨日電話したとき、他の人じゃ分からないだろうけどちょっと涙声だったし。意外と寂しがり屋で可愛いところもあるんだよな。
『あははっ、その節はお世話になりました？』
「なんで疑問系なんだ。もっと感謝してひれ伏せ」
前言撤回。全っ然可愛くねぇわ。誰だよ可愛いとか言ったやつ。
相変わらずの高圧的な態度は、デイヴの自信の表れでもあるのだけれど。
『え、やだ』
そう言って、べーと舌を出せばデイヴの額に青筋が浮かぶ。喧嘩っ早いとこも変わらず、と。
心のノートにそうメモっていると、デイヴがまた大きくため息をついた。幸せ逃げるぞ。
「……相変わらずお前といると調子が狂う」
『え、そんなの恋じゃん。デイヴ、俺のこと好きなっ、ねぇだから痛い！』
「Be quiet。口を開くと本当にろくなこと言わないな」
『飼い主の躾の問題じゃないかな！？そうやってべちべち叩いてると馬鹿になるんだよ！』
ふん、と呆れたようなデイヴに反論する。頭は叩きすぎると脳細胞がなんかなって馬鹿になるってなんかで読んだ。
そんな反論を気にも留めず、デイヴは意地悪に片方の口角を釣り上げ笑った。うーわ、嫌な顔。
「安心しろ。元々無いものが無くなるわけない」
『……遠回しに俺のこと馬鹿って言ってない？』
「遠回しじゃなくてストレートに言ったつもりなんだがな」
デイヴも相変わらず人のこと煽る時はいっとう楽しそうだな。本当に32歳か？高校生の間違いじゃないのか。
そんなこと言ったらお前もなと言われるのは分かってるので口をつぐむ。余計な争いはしない主義なのだ。
そこまで考えてハッと息を呑む。……そういや、生徒たち居たんだっけ。ちらりと前を見れば、ぽかんとした表情を浮かべ俺たちを見つめる生徒たち。
あー、折角優しくて頼れるお兄さんみたいな先生って感じで猫被ってたのに……。
ー ー ー ー ー
総合1位、ありがとうございます。
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あいらいん - なんでこれ公式じゃないんだろうって思うくらい好き (2023年4月4日 10時) (
レス) @page43 id: c168593882 (このIDを非表示/違反報告)
硝子ーtengitune.(プロフ) - このラジオに出れるなら私は最近泣いたの所に「プリ〇ュアで泣いた」って言いそう (2021年9月25日 20時) (レス) @page36 id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
チーズ鍋 - 碌無者さん» 完全な手違いですね……。消そうと思っていた方じゃない方を消してしまって……。ありがとうございます(ﾉД`) (2021年9月24日 7時) (レス) @page1 id: 067328da22 (このIDを非表示/違反報告)
碌無者(プロフ) - あんなに書いてらしたのに続編が消えていて……手違いでしょうか？ ご愁傷さまでございます。 (2021年9月24日 1時) (レス) @page50 id: 0a4b7a6801 (このIDを非表示/違反報告)
？？？ - 了解です！頑張ってください (2021年9月23日 22時) (レス) id: ae4d7ce9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2021年9月6日 22時
