危険がない魔物�� ページ11
『清海A』
『メシア！！！！』
「はぁ？ てかおまえまた肉押し付けてんのかよ……」
「？」
呆れたように頭をかく大神先輩に乙狩先輩はきょとん、と首をかしげる。
その間に私は大神先輩の背に隠れた。
『大神先輩、メシアさんって呼んでもいいですか』
「嫌に決まってんだろ。普通に呼べ。」
『なら晃牙先輩……あの危険人物どうにかしてください』
「アドニスは変わってっけど危険じゃねえよ。」
私の頭をぶっきらぼうに撫でながら「肉しまっとけ」と乙狩先輩に呼びかける晃牙先輩。
その言葉を聞いて、乙狩先輩は残念そうに肉をしまう。
「ん、もう平気だ。鬱陶しいから離れろ。」
『ひでえな先輩』
「てか、あいつらはまだ来てね〜のかよ。」
私が離れると、壁に背を委ね晃牙先輩は呟く。
乙狩先輩に目を向けてうなずいた彼から視線をそらした。
「おいA、おまえひなたと同じクラスだろ？ 何で来てね〜んだ。」
『たしか、朔間さんに頼まれてゆうたと一緒に薫さんを呼びにいったんすよ。』
「……んで、その吸血鬼ヤロ〜は、」
「まだ部室で寝ているだろう。」
「あんの老いぼれ！！」
軽く舌打ちして、晃牙先輩はギターを取り出す。
狂ったように掻き鳴らす音色も、晃牙先輩らしくてカッコいい。
『乙狩先輩は何か楽器するんですか？』
「オカリナを少しな。」
『……オカリナ。』
頭の中にオカリナを吹く乙狩先輩を思い浮かべる。
……ちょっと面白いな。
ギターとかベースに紛れて乙狩先輩がオカリナを吹く様子はシュールだけど結構似合っていた。
『……そういえば朔間さんも軽音部員か。』
「我輩がどうかしたか？」
『うわあっ！』
「くくっ、嬢ちゃんの反応はいつも面白いのう。」
「！ 吸血鬼ヤロ〜じゃねえか！」
「朔間先輩。」
背後から急に聞こえた声は朔間さんの声だった。
口元に手を当て笑いを堪える姿にイラッとくる。
「朔間先輩、羽風先輩はどうした。」
「我輩に言われてものう。ひなたくんたちが帰ってこないうちはどうも言えん。」
『どうでもいいんですけど、私の頭撫でながら言うのやめてくれません？』
「我輩の忠告通り香水をつけてきてくれたようじゃし、ご褒美じゃよ。」
「そういやおまえ、今日匂い違うな。」
ご褒美がご褒美になってねえんだわ……
そう言って納得してくれる先輩なら後輩を棺桶に引きづり込んだりしないか、と私は寸前で言うのをやめた。
疲れる。
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生しょうが - 澪。さん» 同感です…！楽しみにしてもらえて嬉しい限りです！更新頑張ります！ (2022年9月4日 22時) (
レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
澪。(プロフ) - 司くんは丸いぐらいが可愛いですよ、😌 いつも投稿楽しみにしてます！身体には気を付けて頑張ってください〜🔥 (2022年9月4日 20時) (レス) @page38 id: ebb5373f91 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» コメントも応援もありがとうございます！ぜひぜひ楽しんでいってください！ (2022年8月18日 22時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみに読ませていただきますね〜！ (2022年8月18日 21時) (レス) @page4 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月18日 13時
