第十六話「あの日の天の川」 ページ14
from.furisame
しんどい。
……やっぱ、無理かも。
「…………あーあ……」
＿何をしてるかって、そりゃあただのシュート練習だ。
ちょっとばかり、ボールを重くしてみただけで。
……さすがにここまで非力だとは思わなかったけれど。
「あたし、予想以上に速さに頼りすぎてたのね……」
そういえば握力だって、平均よりかなり下だった＿この特訓、無謀かもしれない。
まぁ力がないからこそしなきゃいけないのだけど……あぁ、憂鬱。
ふう、とため息を吐いて休憩のために壁に預けていた背を伸ばし立ち上がる。
どちらにせよ、やらなきゃできるもんもできないのだ＿なるべく早めに慣れなくては。
「……よし、もう一回…」
お昼の休憩までまだ時間はある。
時間を忘れないようタイマーをセットして、あたしは例の機械の前に陣取るのだった。
＊
「……大丈夫なの？その練習。筋肉痛とか…」
「舐めないでよ…そこまで脆弱じゃないわ。……たぶん」
お昼ご飯。
ひとりで食べるために集合場所に行けば、せっかく大阪に来たんだから、とマネージャーさんたちから謎に出来立ての粉物を渡された。
＿お好み焼きとか、たこ焼きとか。
貰ったものを抱えて練習場所に戻ろうとすれば、まだ吹雪が来てないと言われて、じゃああたしが持ってくよ、と吹雪が使っている練習場所に来て、今に至る。
吹雪の心配は分からなくもないけれど、その心配で苦手が克服出来なかったのだから、今回ばかりはあまり聞かないようにしてる＿とは、流石に言わないが。
「…それはそうと、でも、大事なのはイメージよね。あたし、新しい必殺技がほしくて」
「パワー特化の？」
「そう」
ひたすらにパワー方面の特訓をしても、活かせなければ意味がないと思うし＿というか、それが本題だったのだけれど。
…というかこのたこ焼き美味しいな。
「なにかないかな、イメージ」
「また宇宙モチーフじゃダメなの？好きだよね」
「まー…そりゃ好きだけどさ」
正直浮かばないというのが本音だ……それにこんなに考えこんでも浮かばないのなら、身体を動かした方が早いかもしれない。
「そっかあ…じゃあ僕も何か考えておこうかな」
「？ なんで？」
「あはは、なんでも、だよ。ほら、練習に戻ろう？」
「…あぁ、もうこんな時間なのね」
壁にかけられた電子時計は、休みに入って40分は進んでいた＿そろそろ戻らなければ。
「…じゃ、またあとで」
「うん、頑張ってね」
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氷河吹雪(プロフ) - 更新頻度が落ちるの、めっちゃ分かります。更新お待ちしてます♪お体に気をつけて頑張ってください！あと、士郎君推しだし、この物語もめっちゃ好きです(*´∀`*) (2021年8月5日 1時) (
レス) id: 8e83b79142 (このIDを非表示/違反報告)
鈴楽(プロフ) - お話の作り方がものすごくすきです…！更新頑張ってください！ (2021年7月23日 14時) (レス) id: 11ebb13171 (このIDを非表示/違反報告)
鹿目あやな(プロフ) - 降雨ちゃんのキャラが大好きです。続き気になります、、、！頑張って下さい (2020年9月28日 1時) (レス) id: 40166c16a1 (このIDを非表示/違反報告)
天乃夕陽(プロフ) - らるさん» ありがとうございます〜！！すごくやる気が出ます…！ゆっくりになってしまいますが楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2020年8月1日 13時) (レス) id: 498562a824 (このIDを非表示/違反報告)
らる - すごく好みのお話です；；吹雪大好きなので続き楽しみです、、頑張ってください！ (2020年7月30日 18時) (レス) id: 33bd3374cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天乃夕陽 x他1人 | 作成日時：2020年3月2日 15時
