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A side
ジュンが此処にきて、5度目の春。
今春からは、またジュンと同じ場所に通えるみたい。
気が付けば私は高校三年生になったし、ジュンは高校一年生になった。
制服姿で朝ごはんを食べるジュンは、もう初めて出会ったころの面影なんてない。
背だってもう180センチ近くあるし、肩幅も広くなってる。
初めて会ったときは、か弱い天使みたいだったのにな、って思う程、
大人になっていくジュンに私はついていけない。
ジュンはいつの間にか、“男の人”になった気がする。
最近、ジュンの一つ一つの仕草が格好良くて、ドキドキすることが増えた。
ジュンのことを“男”として意識するようになった。
義理とはいえ、弟にこんな気持ち抱くなんて、どうかしてる。
鏡の前で髪を縛ってると、ご飯を食べ終わったジュンがこっちに来た。
ジュンの制服姿を眺めてると……ネクタイが曲がってることに気づく。
「ジュン、ネクタイ曲がってるよ」
「えぇ？ほんと？」
もう、やっぱりこの子はいつになっても手がかかる弟だなぁ。
仕方ないな、なんて思いつつジュンのネクタイを整えて、
ジュンを見上げると思ったより近くにジュンの顔がある。
「うわっ！」
「？姉ちゃん？」
「ごめんごめん、何でもない」
はぁ、また照れてしまった。本当、整い過ぎてるジュンの顔は心臓に悪い。
――ジュンを見てると、ふと合格発表の日のことを思いだした。
ジュンに思いっきり抱き着いた子…確か、ミアちゃんだ。学祭にも来てたっけ。
ミアちゃんを抱きしめるジュンの姿が頭から離れなくて、
あの日、思うようにジュンに言葉を掛けられなかった。
どこからどう見てもお似合いのジュンとミアちゃんを見て、二人が付き合うのは時間の問題なのかなぁって考えたりしちゃった。
胸がズキズキ痛んで、二人から思いっきり目を逸らした。
……できれば思い出したくなかったなぁ、なんて考えてると、
ジュンがぎゅーっと私の身体を抱きしめた。
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名無し26313号(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます。ジュンと主人公の反応とかが可愛くて今後の展開が楽しみです！更新頑張ってください。 (2020年3月28日 21時) (
レス) id: 40840743fa (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - とっても面白くて可愛くてこのお話大好きです！！更新応援してますね！ (2020年3月28日 20時) (レス) id: ec5d80a5b4 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白いです！今後も更新楽しみにしてます！ (2020年3月27日 19時) (レス) id: 084d5d2c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨルの最中
| 作成日時：2020年3月24日 22時
