15 皮肉 ページ16
「お陰様でぐっすりだよ。」
「敦は全快、龍の持病はどう？」
「問題ない」
「そ、なら良かった」
今回はいつもに増して酷かったものね？
皮肉を込めて言い放つと、二人は気まずそうに目を逸らした。
全く。
「さて、まず二人に言って置くけど。貴方達今無一文だからね」
「うっ…あの頃に逆戻りだ…」
敦は探偵社に拾われる前を思い出したらしく唸った。
「貴方達が
私払わないからね。
「ひえ」
敦は顔を青ざめ、龍はチッと舌打ちをする。
「言いたい事はわかる？」
喧嘩すんなって事。
鋭く睨めば、顔を白くして高速で頷いた。
「さて、まずは」
私は此処の事、個性とやら、別世界に来てしまった事を大雑把に話した。
「別世界…あっちはどうなったのかなぁ」
不安そうにあっちの世界を心配する敦。
「個性…」
強い者がいそうだと、何処か血気盛んな龍。
「で、此処雄英高校って言ったよね。二人には此処に通ってもらうから」
「えっ？！」
「…Aはどうするのだ」
「私は保健室で雇って貰うから。」
敦はあわあわと慌て始めた。
「まっ、待ってよ！僕勉強なんて…」
「三日後から授業。勉強は私がその三日間で叩き込むから安心して」
「全然安心できない！」
ブルブルと震え始める。
龍はそんな敦を冷ややかな目で一瞥した。
「それで、設定的には転校生。親は無くした。前の世界の事はクラスの人が混乱するからバラさないで。」
「うう…わかったよ」
「承知」
二人共仕方ない、という感じで頷いた。
「それで」
私は二人をじっと見つめた。
「此処は光の世界。前とは違う。貴方達には光の世界を歩んでもらう。」
真面目な顔になった二人の顔を見つめた。
「私は二人に学んで欲しい事があるからこの道を進めた。その為にも、此処では一人でも殺しては駄目いい？」
特に龍。そう付け足すと些か不満気な顔をして頷く。
二人に学んで欲しい事があるからこの道を進めた、と言う言葉に燃えたのか敦は何か決心した顔をした。
「…うん、僕頑張るよ！」
何にだ、と心の中だけで突っ込んでおく。
「ま、頑張りなさい」
二人は力強く頷いた。
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桜(プロフ) - 続きが速く読みたいです。 (2020年8月21日 16時) (
レス) id: f12f1a44ac (このIDを非表示/違反報告)
Ainyami(プロフ) - 鶴来 アリスさん» コメントありがとうございます。私も少ないかなぁ、なんて思いつつ書いてしまったので申し訳ないです。必要だったら書き換えます。どのくらいか、コメントして頂けると助かります。失礼しました。 (2019年10月30日 6時) (レス) id: af6958aa41 (このIDを非表示/違反報告)
鶴来 アリス(プロフ) - すみません、夢主って前世は成人してたんですよね？だとしたら預けてたお金2000万じゃ少ない気が…。いや私も相場が分からないのでどれくらいとか言えないんですけど…。。。 (2019年10月29日 15時) (レス) id: aa3614dbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Ainyami(プロフ) - ヘルプからお問い合わせにいってもらって、アップロードについてから出来ると思います。試してみてください。描いてもらったので、できれば見たいという私の想いがあるのでお願いします。 (2019年8月20日 14時) (レス) id: c6187a3341 (このIDを非表示/違反報告)
酸素無駄遣い装置 - Ainyamiさん» すみません、イラストは出来上がっているのですが、イラログに投稿できなくて……URL化出来ないんです。ログインしないとこれ以上は投稿できないらしいです。すみません。 (2019年8月20日 12時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ainyami | 作成日時：2019年5月13日 20時
