後悔8 ページ9
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「…悟」
「傑。何か用?」
ふるふると首を振った傑は背中をばしりと叩いてくる。
あまり気張らないようにと言う彼に、薄い笑みを浮かべて返事をした。
無心で歩みを進める自分の足を見つめる。
視線を落とせば、頭にずっしりと何かが乗っているような。
そんな不快な気分に大きく舌打ちをした。
あの後君を連れて帰ってから1ヶ月が過ぎた。
今でも、教室に入れば君がこちらを振り返って。
いつものような笑顔を向けてくれるのではないかと錯覚する日々が続いた。
君がいないという事実に沈みつつも前を向き始める高専の人間。
俺だけが、あの日のまま取り残されていた。
自室の扉を閉め、ずるずるとしゃがみ込む。
固く、爪が食い込むまで拳を握った。
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花央(プロフ) - Yellowさん» わー!コメントありがとうございます…!そう言っていただけて嬉しいです! (2021年3月4日 7時) (レス) id: 2b70089d86 (このIDを非表示/違反報告)
Yellow - なにこれなにこれめっちゃくちゃ面白い!! (2021年3月3日 23時) (レス) id: 5100a3c53d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花央 | 作成日時:2021年3月2日 20時