キム・ミンソクのお話集【短編集】

◎ ページ12

ﾍﾞｸ｢ねぇ、Aちゃん｣


｢？｣


ﾍﾞｸ｢俺と付き合わない？｣


｢え‥｣



けど...


『A！』


・・・っっ


ﾊﾞｯ…


｢ミンソク‥｣


振り返ると
なぜかそこには
ミンソクが立っていた


｢‥どうしたの？｣


するとミンソクは凄い勢いで
こちらへやって来ると
ベッキョン君から私の手を振りほどいた


ｼｳﾐﾝ｢ってか、お前
こんなとこで何やってんだよ｣


｢何やってるって｣


ﾍﾞｸ｢そっちこそ何？｣


ｼｳﾐﾝ｢俺はAに用があんだよ｣


ﾍﾞｸ｢用があるって
今、俺がAちゃんと話してんだけど｣


ｼｳﾐﾝ｢ベッキョンが
Aに何の話があるわけ？｣


｢ちょっとミンソク｣


ﾍﾞｸ｢俺、Aちゃんが好きなんだ｣


｢ベ、ベッキョン君！？｣


ｼｳﾐﾝ｢それで？｣


｢えっ、｣


ﾍﾞｸ｢だから彼女と真剣に
付き合いたいと思ってる｣


ｼｳﾐﾝ｢ふぅ〜ん、そう｣


ふぅ〜ん、そう...って


｢ミンソクあのさ｣


ｼｳﾐﾝ｢申し訳ないけど
Aは駄目だから｣


｢え、｣


ﾍﾞｸ｢どういう意味？｣


ｼｳﾐﾝ｢Aは
ベッキョンとは付き合えないってこと｣


ﾍﾞｸ｢はっ？｣


｢ちょっとミンソク｣


その瞬間


ｸﾞｲｯｯ…


ｼｳﾐﾝ｢たった今から俺が
こいつの彼氏だから｣


｢へっ？｣


ミンソクは私の腕を掴むと
自分の方へと引き寄せた


ﾍﾞｸ｢今から？｣


ｼｳﾐﾝ｢だから
Aの事は諦めてくれ｣


｢えっ、ちょ｣


ﾍﾞｸ｢諦めろって
そんなの勝手すぎんだろ｣


ｼｳﾐﾝ｢勝手なのは承知で言ってんだよ｣


｢ミ、ミンソク…｣


ｼｳﾐﾝ｢急にこんなこと言ってゴメン｣


｢いや‥ あの｣


ｼｳﾐﾝ｢俺、Aのことが好きだ｣


｢え、｣


私のことが‥‥ 好き？


ｼｳﾐﾝ｢今まで意地はって
素直になれなかったけど
Aに積極的なベッキョン見てたら
居ても立ってもいられなくなって｣


｢‥‥｣


ｼｳﾐﾝ｢こんな自分本位な告白なんかして
本当ゴメン｣


｢ミンソク‥｣


ﾍﾞｸ｢ってか
何でこのタイミングなんだよ｣


ｼｳﾐﾝ｢それは謝る｣


ﾍﾞｸ｢さっきから
謝ってばっかじゃねぇかよ｣


ｼｳﾐﾝ｢仕方ないだろ
謝ることしか出来ねぇんだから｣


ﾍﾞｸ｢何だそれ｣


ｼｳﾐﾝ｢とにかくベッキョンの
気がすむまで俺の事ぶん殴ってくれ｣


｢ちょ… ミンソク
ぶん殴るって｣


ﾍﾞｸ｢ふぅ〜ん
気がすむまでブン殴って良いんだ｣


ｼｳﾐﾝ｢あぁ、｣

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