どＳペンギンに翻弄されて

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＿ギョンスside＿


「だから
ベクが帰ったから
来たんだってばw 」



ｷﾞｮﾝｽ「え‥ じゃあ
彼の話って
何だったの？」



「‥‥」



しばらく
無言になるAさん



「とりあえず
上がって良い？」



ｷﾞｮﾝｽ「あぁ‥」



そう言うとAさんは
いつもの定位置へと腰かけた



「しかも見て
今日はお菓子の差し入れも
あるんだよ♪」



ｷﾞｮﾝｽ「えっ」



「実家から食料たくさん
送ってきてくれてさ
お菓子もいっぱいあったから
持ってきてみた」



ｷﾞｮﾝｽ「あぁ‥」



元カレが わざわざ
こんな時間に会いに来たんだ

何もないはずがない



ｷﾞｮﾝｽ「あのさ」



「う〜ん？」



Aさんは軽く返事をしながら
DVDデッキを操作し始めた




ｷﾞｮﾝｽ「Aさん」



俺は彼女の操作する手を止めた



「何‥ どうしたの？」



キョトンとするAさん



ｷﾞｮﾝｽ「彼‥ 何だったの？」



「え‥」



ｷﾞｮﾝｽ「彼‥

何か用があって
Aさんに
会いに来たんだろ」



「‥‥‥」



ｷﾞｮﾝｽ「あと俺が
彼氏じゃないってことも
ちゃんと説明したの？」



「‥‥」



ｷﾞｮﾝｽ「Aさん」



なんで
ずっと無言なんだ



「何でそんなこと
聞くの？」



ｷﾞｮﾝｽ「え‥」



「何で私のこと
そんな気にかけてくれるわけ？」




ｷﾞｮﾝｽ「それは‥」




「‥‥本当は気になる人なんて
いなかったんだって」




ｷﾞｮﾝｽ「え？」




「ベク‥ 不安だったらしい」



ｷﾞｮﾝｽ「‥‥」



「私がヤキモチも妬かないし
好きって言葉にして言わないから
気持ちを確認するために
わざと気になる人が出来たって
嘘ついたんだって」




ｷﾞｮﾝｽ「‥そうだったんだ」



しばらく
沈黙が続いた



ｷﾞｮﾝｽ「けど‥ それなら
俺とDVDなんて見てる場合じゃ
ないんじゃない？」



「何で？
もともとギョンス君と
映画観る約束だったじゃん」



ｷﾞｮﾝｽ「いや‥ そうだけど
せっかく彼とまた
付き合える事になったんだから
DVDなんていつでも良いだろ」




「何言ってんの？」




ｷﾞｮﾝｽ「え？」




「だいたい私
ベクとヨリ戻ってないし」



ｷﾞｮﾝｽ「は‥ 何で？」



「何でって言われても」



ｷﾞｮﾝｽ「さっきの話だと
どう考えてもヨリ戻す
流れでしょ？」



「そんなこと言われても」



ｷﾞｮﾝｽ「それとも何？
そこまでのこと言われて
ヨリ戻したいとか
そういうんじゃなかったの？」

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