22.直前だから。 ページ23
次は、体育館練習。
行こうかな。
…いや、やっぱやめた。、、
由梨やキャスト陣(主に野球部役)にキレない自信がない。
私は突っ伏して泣いていた。
「花凛、練習行こう?」
みーちゃんだ。
「行かない。絶対に」
「そっか…」
しばらくして、南先生もこっちに来て聞いた。
「花凛、練習行かないの?」
「誰が何と言おうと絶対に行きません。どうせ、私がいてもいなくても変わらないんだから」
「先生はそんな事ないと思うよ…演出助手の花凛がいなかったら、ここまで来れなかった」
嘘つけ。
体育館で待ってるからね、という担任の声に誰が行くか、と内心で毒づいていた。
私は、生徒会BGMを流しながら原稿を書いていた。
生徒会ゆーちゃんと広島が、廊下を歩いているのが見えた。
「ねえ、今日の集合5時で良いよね?」
「良いけど…花凛1人?演出助手でしょ?練習じゃないの??」
広島、ごもっとも。
これまでの経緯をざっくりと話した。
「わかる〜!」
ゆーちゃんが言うのは意外だけど。
「うちもね、直前なのにやらない人多いの!わかる!困るよね〜」
「そうだよ!本当にね、やる気無い人は今になってもやる気ない!本当困るよ!でもさ、あとちょっとで終わりだよ⁉花凛はそうやってるのでも良いの⁉」
「いや私もだけどあいつらもそうだよね」
広島がこんな熱入れて喋んの、初めて見たかも。
そんぐらい広島も監督、キャラじゃないのに頑張ってるんだな。
取り敢えず、カウントダウンカレンダーにこれ書いとこ。
もうすぐ本番だけど、それで良いのか?
「ねえ花凛?それ書いたらむしろ逆効果な気が…」
「いや、もう良い!恨みを買うのは慣れてる!」
お互い、頑張ろーねー!と手を振りあった。
ゆーちゃん、広島に感謝。
…まあ、見に行ってやろうかな。
そう思った時、
「もう嫌!」
泣きながら、台風のような愛が教室にやって来た。
後ろには香田先生、そして進路指導の音楽担当の竹内先生も。
「何があったよ…」
「もう、あんな劇、見たく、ない。なんで、みんなそんなに、無神経、なの」
嗚咽を漏らしながら愛が言った。
取り敢えず竹内先生が残り、愛の話を聞く事になった。
当日まで、あと少し。
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花時雨(プロフ) - 翡翠ノ楓さん» 叫ぶ時の定番です。笑 このクラスでは日常茶飯事でした。笑って頂けて嬉しいです^ ^ (2019年7月21日 22時) (レス) id: 707381074e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠ノ楓 - 何故に王様の耳はロバの耳って叫んだんですか…?これ読んだ時腹筋が崩壊するかと思いましたよ… (2019年6月15日 11時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
カモミール。(プロフ) - シトロンさん» 大変失礼いたしました。今後気をつけます。 (2019年1月1日 18時) (レス) id: e321ef376e (このIDを非表示/違反報告)
シトロン - すみません。コメント欄でチャットは止めてください。サーバー落ちしてしまう恐れがあるので、お願いします。 (2019年1月1日 15時) (レス) id: d8371914fb (このIDを非表示/違反報告)
カモミール。(プロフ) - 米野花子さん» ありがとうございます! (2018年12月15日 0時) (レス) id: 3e23062850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花時雨(元カモミール。) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chamomile-7th/
作成日時:2018年11月17日 23時